編者…フィグインク『おかしなあみもの』

　「納豆！？」と、わたしは初めてこの本のページを見た時、思わず声をあげました。

おかしなあみもの

　目の錯覚かと思って何度見直しても、やっぱり納豆です。

　しかも藁納豆。

　けっこう美味しそう！

　それがなんと毛糸で編まれた作品なのですから驚きです。

　ちゃんと糸を引く感じが表現されているのが楽しい。

　この本には他にも、豚バラ肉、長ネギ、エノキタケといった、「お宅は今夜お鍋ですか？　いいですねえ」と話しかけたくなるようなラインナップや、　

　●ウミウシ
　●土偶
　●ブックマッチ
　●焼きもち
　●リボルバー
　●黒電話

　といった、多種多様な作品とその編み方が載っています。

　まるで「編めないものなどこの世に存在しない」とでも言うかのよう！

　豊富なアイデアが楽しい。

　わたしはヤキモチならよく妬くのですが、あいにくこの本の中で自力で作れそうなものはなかなか見当たりませんでした。

　強いて言えば「手羽先」なら編めるかも…？

　好物なので。

　食欲という名の執着のおかげで根気強く編めるかも…！？

　〈こういう方におすすめ〉
　手芸の中でも特に編み物が好き。
　風変わりなものが好き。
　クスッと笑いたい。

　〈読書所要時間の目安〉
　ざっと読むだけなら1時間以内くらい。
　作品を真似して作るならもっとかかります。