見出し画像

著…アーサー・コナン・ドイル 訳…小林司、東山あかね 注・解説訳…高田寛『シャーロック・ホームズ全集 新装版 第1巻 緋色の習作』

 シャーロック・ホームズシリーズを現代的な文章で翻訳し直した小説。


 第一作目にあたる今作では、シャーロック・ホームズとワトスン先生の出会いや、レストレイド警部、そして「刑事警察ベイカー街支隊」と呼ばれる子どもたちの活躍も描かれています。

 ホームズが推理を行う時の、思考の組み立て方。

 事件の核心に近づいた時のワクワク感。

 臨場感のある挿絵。

 そして、

 人生という無色の糸かせの中に、殺人という一本の緋色の糸がまぎれこんでいる。ぼくたちの仕事はその緋色の糸をほぐして、分離して、そのすべてを、端から端まで取り出すことなのだ。

(著…アーサー・コナン・ドイル 訳…小林司、東山あかね 注・解説訳…高田寛『シャーロック・ホームズ全集 新装版 第1巻 緋色の習作』P60から引用)


 という表現のかっこ良さに痺れました。

 シャーロック・ホームズがクールにこのセリフを話す声が聴こえてくるような気がしました。

 わたしもこんなセリフを言ってみたい。

 また、注釈が非常に多いので、それにも痺れました!

 おそらく、この本の作り手たちによるシャーロック・ホームズ愛があまりに強いためなのでしょう。

 こんなに注釈が多い小説、生まれて初めて読みました!

 「分厚い本だなあ」と思ったら、なんと半分くらいが注釈とは!

 注釈や解説も含めた全てを読み切るためには、なんと5時間ほど要しました。

 本を持ち続けている手がビリビリ痺れました。

 でも、共感します。

 好きなものについては、いくらだって語れますよね。

 注釈だって沢山つけたいですよね。


 〈こういう方におすすめ〉
 「シャーロック・ホームズシリーズに関心があるけれど、まだ読んだことがない」という方。

 〈読書所要時間の目安〉
 5時間くらい。

いいなと思ったら応援しよう!

G-dark/本好きの頭の中
いつもスキ・フォロー・コメント・サポートをありがとうございます😄 とても嬉しくて、記事投稿の励みになっています✨ 皆さまから頂いた貴重なサポートは、本の購入費用に充てさせていただいています📖

この記事が参加している募集