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著…桂望実『恋愛検定』

 「恋愛」を司る神様がいる。

 その神様は突然人間の前に現れては、恋愛力をテストする。

 「恋愛検定」という名のテストの結果次第で、上はマイスターから下は四級までランク付けが行われる。

 恋愛検定は昇進にも有利。

 だから、人々はより高い級に合格できることを目指しており、世間では恋愛検定の対策本なども売られている。

 …という小説。

 恋愛の神様は、答えを教えてはくれません。

 でも、ヒントやアドバイスはくれます。

 「自分がもしこの小説の主人公の立場なら、神様からのヒントやアドバイスをどう活かすだろうか?」と想像しながら読むと楽しめます。

 低い級を受験する人は、ごちゃごちゃ言い訳ばかりする人。

 一番上のマイスターを受ける人は、自分がしたことで誰かがが喜ぶと自分も嬉しくなる人。

 「ああ、こういうところが決定的に違うんだ」と、読んでいてとても印象に残りました。

 また、人間から運命の神様について質問された恋愛の神様が「運命の神様なんて、いないよ」と即答するのも、非常に興味深いです。

 運命に期待するよりも、自分で頑張らなくっちゃ!



 〈こういう方におすすめ〉
 恋愛について悩んでいる方。

 〈読書所要時間の目安〉
 1時間半くらい。

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