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著…ことば探偵団『知ってるようで知らないものの順序』

 ●エレベーターの上座・下座の順
 ●お墓参りや神社を参拝する際に行う順序
 ●相手との人間関係に応じて結婚祝いや香典として出す金額の多少
 ●出汁を美味しく取ったりお茶を美味しく淹れたりする手順
 ●ローマ数字の数え方
 ●楽譜に書かれている記号の強弱や速度の順
 ●お相撲さんの番付

 といった様々な「ものの順序」について教えてくれる本。

  襖や障子を開けるときにも順序があります。~(中略)それにはちゃんと理由があって、5センチ開けて、いったん止まるということは、中の人にいずまいを正す猶予を与えるという意味があるのだそうです。順序のあるところには理由あり。なぜそうなるかさえ覚えておけば、順序を忘れても大丈夫なものもけっこうあります。

(著…ことば探偵団『知ってるようで知らないものの順序』 P46から引用)



 というコラムを読み、わたしは「なぜその順なのか?」を想像する大切さに気づかされました。

 単に順序を覚えようとしてもなかなか覚えられませんが、一度でも良いからその「理由」を理解していれば、その順が自分の体に染み込みそうですね。

 また、この本には、秘密の文書を作ったり読んだりする手順や(『スパイ大作戦』みたいに「なおこのメッセージは自動的に消滅する」ってならないのかな?)、ミイラを作る手順なんていうのまで載っていて面白いです!

 この知識を実際に使う機会がある方がいるのか謎ですが、単純に読み物として面白いです。

 なんとこの本には、花魁と仲よくなる順序まで載っています。

 お金さえあればすぐにどうにか出来そうに描かれている漫画や映画もあるけれど、そんな野暮な客は相手にしてもらえなくて、花魁から振られちゃったみたいですね。

 他の文献をあたってみたところによると、どの時代の、どんな規模の楼で、どういうランクの遊女かによっても扱いは違ったようですが、基本的に最上位である花魁にはお客を振ることができ、また、花魁に気に入ってもらえたお客であっても最低三回は通わないと床入りは許されなかったようです。

 どんなところにも必ず順序があるということが非常に興味深いです。



 〈こういう方におすすめ〉
 ものごとに順序がある理由を学びたい方。

 〈読書所要時間の目安〉
 1時間〜1時間半くらい。

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