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著…竹内真『図書室のキリギリス』

 司書資格は持っていないけれど本が大好きで読書ブログもやっている主人公が、ご縁があって学校司書の道へ進む…という小説です。

 人生、道がどう繋がっていくか分からないものですね。

 「なんちゃって司書」という表現も目を惹きます。

 寄贈本をデータベースに登録したり、バーコードやラベルやコーティングフィルムを本に貼ったり…といった学校司書の業務内容が丁寧に描写されています。

 この小説を読んでいると、「こうして働いてくれる人たちのおかげで、人は子どもの頃から本に親しめるんだな」と気づかされます。

 なんだか学生時代に通った図書室(この本によると、正式には「図書室」ではなく「学校図書館」と言うそうですね。初めて知りました!)のことがとても懐かしくなりました。

 また、主人公が自分の前任者と会うくだりでは、司書という仕事の待遇面の大変さが書かれています。

 司書さんたちの雇用の安定や給与アップが出来るように、一般市民として何か働きかけられることがあればわたしも実行したいです。

 司書さんたちにはわたしも常日頃から大変お世話になっているんですよー!

 この小説に出てくる「図書室」ではなく、もっぱら「図書館」に通っていますが。

 本を買うお金は無い、でも本は読みたい、というわたしにとって図書館は有難い場所。

 その図書館で働く司書さんたちには頭が上がりません。



 〈こういう方におすすめ〉
 本好きな方。

 〈読書所要時間の目安〉
 1時間前後くらい。

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