著…水木しげる『ゲゲゲのゲーテ』

　ゲーテが発した言葉をまとめた本『ゲーテとの対話』。

　この本を心の支えとした水木先生は、第二次世界大戦中、この本を戦地へも持参。

　戦後もゲーテの言葉を心の糧にし続けたそうです。

　「水木さんの80パーセントはゲーテ的な生き方です」

（『ゲゲゲのゲーテ』P22から引用）

　とまで水木先生自身に断言されるほど熟読されるなんて、もしゲーテが知ったらきっと喜ぶでしょうね。

ゲゲゲのゲーテ (双葉新書)

　さて、この『ゲゲゲのゲーテ』には、水木先生が『ゲーテとの対話』で傍線を引いている箇所から、現代人にとって人生の指針となりうる言葉がピックアップされています。

　わたしは特に、

　「生きているかぎり（中略）頭をおこしていよう。まだものを産み出すことのできる限り、諦めはしないだろうよ」

（『ゲゲゲのゲーテ』P185から引用）

　というゲーテの言葉にグッときました。

　なんてかっこいい言葉！

　背筋がピンと伸びます。