文…エマ・トンプソン 絵…エレノア・テイラー 訳…三辺律子『ピーターラビット クリスマスのおはなし』
ピーターラビット関連の絵本の中でも特にゾゾッとする絵本。
絵も文章も可愛らしいので、余計にストーリーが怖いです。
※注意
以下の文は、結末までは明かしませんが、ネタバレを含みます。
七面鳥のウィリアムは、ピーターといとこのベンジャミン・バニーにこう自慢しました。
クリスマスディナーの主役といえばこのわたしだ、と。
…ウィリアムは「主役」の意味を知りません。
マグレガーさんのことを信頼しきっているのです。
まさかクリスマスに七面鳥がマグレガーさんちの食卓の「主役」になるだなんて、思いもよりません。
ピーターとベンジャミンは目を見合わせます。
そして、昔ピーターのお父さんがマグレガーさんにパイにされてしまった話を恐る恐る打ち明けると…。
ウィリアムは絶望に打ちひしがれました…。
ピーターとベンジャミンは、友達のウィリアムを救うことが出来るのでしょうか?
続きが気になる方は、是非読んで確かめてください。
もしもわたしがピーターやベンジャミンと同じ立場だったら、きっと同じようなことをしたと思います。
偽善者と呼ばれたっていい、友達を助けるために何か行動したいです。
大きな力の前では、一人ひとりは微力ですが、絶対に無力ではないから。
…と偉そうな書きつつも、わたしの今日のお昼はフライドチキンでした。
ウィリアムやピーターのお父さんの境遇を気の毒に思いながらも、自分は鶏の命を頂いているという、この筋の通らなさときたら!
食べなくちゃ自分の命は繋げない、でもそのためには他の生き物の命を奪うことになる…。
この残酷な事実について考えさせられました。
〈こういう方におすすめ〉
友情を描いた絵本を読みたい方。
〈読書所要時間の目安〉
15分くらい。
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