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著…寄藤文平『元素生活 Wonderful Life With The ELEMENTS』

 すいへーりーべー。

 と学生時代に頑張って覚えたのは良いものの、今や日常生活で元素の存在を意識することは少ないです。

 自分の体そのものも元素で構成されているのに。

 この本は、それぞれの元素について、ゆる~いイラストとゆる~い文章で楽しく教えてます。

 元素をキャラクター化。

 髪型、体型、ヒゲの有無、顔つき、服装などをそれぞれ違わせているので、その元素の性質、状態(固体なのか液体なのか気体なのか)、原子量、発見された年代、使用用途などが分かりやすいです。

「同じ元素でも、あるときは土に、あるときは空気に、またあるときは生物になる。たとえば、酸素に線香の火を近づけると、激しく燃えます。ところが、水素と結合すると水になってしまう。一つ一つ見ていくといっても、一つの元素が、実にさまざまな顔をもっているのです」
(P54から引用)

 と書かれている通り、この本のページをめくる度にそれぞれの元素の働きに驚かされます。

 ちなみに、わたしは原発事故に際して地域住民に配られるヨウ素剤について、そもそもヨウ素って何だっけ?という知識しかなかったため、この本のヨウ素のページ(基本的に一つの元素につき1ページしか割かれていないし、簡単な記述しか掲載されていないのですが)をじっくり読みました。

 また、どの元素が体から足らなくなるとどういう症状が起きるか、という記述もあります。

 ナトリウム、マグネシウム、カリウム、カルシウムなどなど、人間が健康的に生きるためには色んなものが必要なのですね。

 巻末に「スーパー元素周期表」と題した元素周期表が載っていて、これもまた面白いです。

 あーあ、すいへーりーべーを覚える頃にこの本と出会いたかったな。

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