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ほっと一息つける場所──旅と暮らしの本屋「アンダンテ」(文京区・千石)|本の棲むところ(10)

この連載本の棲むところは、独立書店やブックカフェなど、本の置かれている居心地のよい空間をふらりと訪ね、ゆるりとご紹介するコラムです。今回は、東京都文京区に開業したばかりの旅と暮らしの本屋「アンダンテ」さんをご紹介します。

旅と暮らしの本屋「アンダンテ」は都営三田線の千石駅から徒歩2分、オフィスビルの1階にあります。11月15日に開業した同店を運営するのは、旅や暮らしにまつわる本を刊行している産業編集センター。もともとオフィスとして使用していた自社ビルの1階を書店に改装したと言います。

店内は大きく6つの棚に分かれており、旅/衣/食/住/遊(趣味、文学、絵本など)/推(新刊・話題書)といったジャンル別に本が並べられています。

さらに「旅」は、国内/海外/文学/目的別/地図ガイドといったジャンルに分けて棚がつくられています。

通路を広めにとった明るい店内
旅×国内
地図やガイド本も充実
旅×文学
産業編集センターが刊行した旅本のコーナー
「衣」のコーナー
「住」のコーナー

書店の運営には、産業編集センターの出版事業部に所属する4名の社員が、通常業務を兼務しながらあたっていると言います。

店名の“アンダンテ”とは「歩くような速さで」という意味の音楽記号。何かとせわしない現代、旅も暮らしも気づけば急ぎ足になっていることが多いのではないでしょうか。

昔ながらの商店街が軒を連ねる巣鴨からも歩いて10分。息せき切る日々に疲れたら、ゆったりと街歩きを楽しみながら、素敵な本屋さんを訪れてみてはいかがでしょうか。

「冒険」をテーマにした特集コーナー

文・写真=飯尾佳央

旅と暮らしの本屋 アンダンテ
住所:東京都文京区千石4-39-17
   都営三田線「千石駅」A4出口より徒歩2分
   JR山手線「巣鴨駅」南口より徒歩10分
営業時間:10時~20時
定休日:毎週水曜日
公式サイトhttps://andante.shc.co.jp/
Xhttps://twitter.com/books_andante

─ 購入した一冊 ─

『旅は旨くて、時々苦い』

山本高樹 著
(産業編集センター)

『旅は旨くて、時々苦い』山本高樹 著(産業編集センター)

人は旅に出ると、そのうちのかなりの時間を「食べる」という行為の為に費やす。何を食べるのかを考え、それを食べられる場所を探し、見つけて、手に入れ、口にする。(中略)そうして味わった食べ物を思い出すと、その時、その場所で、自分が何を感じ、何を考えていたのかも、ともにはっきりと甦ってくる。
人間の五感のほとんどに作用する味の記憶は、それに紐づく旅の経験を、より強く、より深く、人の心に焼きつけるのかもしれない。(「はじめに」より)

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