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【勘違いされやすい?】クライエントの自立を支援するのがカウンセラーとしての役割。486日目
◇カウンセラーの役割
私自身、カウンセラーという仕事をしているという話を初対面の方にさせていただくと、
「色々な方を救ってきているんですね!」
このようなリアクションをしていただく事があります。
私が、アンパンマンのようなヒーローであれば「光栄です!」と胸を張って言えるのですが、カウンセラーであれば、「救ってはいませんよ」というお応えになります。
というのも、カウンセラーという職業は人を救うのではなく、あくまで、支援がメインであり、救うのはクライエントさんご自身である。という考えのもと職務にあたっているからです。
要するに、カウンセラーが前に立ってクライエントさんを引っ張るのではなく、クライエントさんと横並びの立場でサポートをするということなのです。
◇人は自分で自分を救うことができる
なぜ、カウンセラーの役割りが、人を救うということではないのか。という事ですが、それにはしっかりとした根拠があります。
それは、「人は自分で自分を救うことができる」という信念があるからです。
他者からの援助や言葉に助けられた。という事を言われる方もいらっしゃいますが、心理的に言うと、支援や言葉などの外的要因をきっかけに、本人が「前を向こう!」「行動しよう!」と思う事で、自分を救っているという概念となります。
ですので、カウンセラーがクライエントを救うのではなく、クライエントが自らを救えるような支援者であるという事となります。
自分を最終的に救ってくれるヒーローは自分自身であるという事ですね。
◇ヒーローも人に頼っても良い
もちろん、時には人の力を借りるという選択をクライエントさん自らがすることは必要ですので、その際にカウンセラーが支援する場合があるのです。
悩んだり、辛い想いをされていると、どうしても人は気持ちが落ち込んでしまい、解決へ向けて動き出そう!とはすぐには思えませんよね。
そんな時に、自分を否定してしまったり、自己肯定感が下がってしまうと、より状況が悪化してしまう可能性もありますので、第三者へ相談や力を借りることは重要です。
厳しい言い方かも知れませんが、いつまでも、ツラい状況や悩ましい状況を続けていくことを選んでいるのは自分自身なんですよね。
災害や、犯罪に巻き込まれるというほどの強いショックであれば話は別ですが。
ですので、自分を救うためにも、時には人に頼ることを思い切って選択することも大切です。
アンパンマンもバタコさんに新しい顔を投げてもらって逃げる。という事はしませんよね。バタコさんの支援によって「バイキンマンを倒すぞ!」と自分で動くように、皆さんも自分で自分を救う事は可能です。
総じて、何が言いたいかという事ですが、カウンセラーはバタコさん的な存在であり、アンパンマン的なヒーローではないという事です。
「私が皆さんを救っています!」というカウンセラーを見かけたら要注意!という事は心に留めていただければと思います。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました!
それでは、また明日!