クッキー
こないだ姉とクッキーの食べ放題に行ってきた。
もう食べ放題って聞いて、手放しにやったー!!って言える歳でもないのかもしれない。
なんせ前より食べれない。
それならちょっと高くてもいいもの食べたいよね、と話す友達も増えてきた。
だけど、あえて言いたい。
食べ放題やったー!!うれしい!
貧乏性だからなのかなあ。
いくつになっても食べ放題は好き。
甘いもの胸焼けして食べれなくなるまでが早くなってきたけれども。甘くない飲み物は必須になったけれども。
それでもキラキラ輝く美味しそうな食べ物がずらっと並べんでいるのはそれだけで嬉しいし、その中からなんでも何回でも選んでいいんだよって言われるとワクワクする。
あのワクワク感が大好き。
大きめのクッキーなので、案の定10枚くらい食べたらおなかいっぱいになってしまった。
付いてきた紅茶もちょうどよく飲み終わって、久しぶりの楽しいひとときだった。
少し話は変わるけれど、クッキーは私の中でずっと変わらず「幸せ」の象徴だ。
お菓子作りが好きだった母がたまに焼いてくれた。
マフィンやドーナツ、パン作り、色々やったけれど、どれもクッキーには適わなかった。
オーブンの中でこんがりきつね色になっていく様や、部屋に立ちこめるバターの香り。
一緒に作るのも楽しかったけど、家に帰ってきて焼きたてのあの香りが鼻をかすめるとそれだけで嬉しくなったものだ。
当たり前のことかもしれないけれど、お菓子作りをしている母はいつも笑顔だった。
残してくれた手紙の中に、お料理とお菓子作りは出来るようになっておくといい、北海道の冬は長いからそんな時子供と一緒に楽しめるように、という旨が書いてあった。
母にとってのお菓子作りはコミュニケーションのひとつだったのだなあと胸がじんわりと暖かくなる。
今でも落ち込むことがあると、よくクッキーを焼く。
あの香りをかげばいつでも、小さい頃の幸せが溢れた記憶の中に戻れる気がしている。