第九十六回箱根駅伝[短歌連作]
1月3日、10区13.5キロ地点 新八ツ山橋の歩道にて
人垣が四重になり背中側が熱い車道はまだ風ばかり
駒澤はどこにいます?とスマホ見るひとに「鮫洲」の読み方をきく
孫は青学、娘と母は東洋で、学連を推す婿のやさしさ
車線規制済みの道路にまぎれ込むUberEatsに笛の吹かるる
上空にヘリの回りて先頭はまもなくここへざわめきは波
できるだけ選手は名前で呼びたくて集団で来てガンバレと呼ぶ
二区東洋大相澤選手と東国大伊藤選手の並走
走るのは楽しいことと知る者とおなじ速さで街は