映画「霧の中の風景」(ギリシャ映画)🇬🇷
テオ・アンゲロプロス監督の作品を紹介しましょう。
この監督の作品は、2本しか見ていないので
はっきりとは言えないのですが、
”人生の分岐点”を丁寧に丁寧に描く監督だなあと思います。
この映画もまさにそう。
主人公は幼い姉弟。
生き別れたと信じている父親を探すために、母親に黙って
アテネからドイツへの旅へと出ます。
僕は、この二人が、旅にでたという、その行為そのものが
分岐点だったような気がしています。
少年、少女の旅。
当然キケンな出来事がまっています。
旅をするためには、お金が必要。
でもお金がない。
じゃあどうするか・・
とても、ショッキングで切なくなってしまうようなシーンもあります。
それに東欧独特の暗さが拍車をかけていきます。
ラストの霧の中の風景。
霧の中からぼんやりと姿を現す大木。
これが、彼らにとっての父親であり、
大木が彼らをやさしく包み込んでくれたような気がして・・・・・
あまりにも切ないお話だったんで、このラストでものすごく
安堵したのを覚えています。
霧の中の風景
それは、彼女たちにとっての父親を探す旅の終着点でもあると同時に、人生の終着点だったような気がしてなりません。
中盤の展開が、ほんとうに切ないんですけど、
だからこそ、大木の存在にとても感謝したくなってしまう。
決して明るい映画ではありませんが、
最後の大木を見るためだけでも、この映画を見てもいいかもしれません。
皆さんにとっての、大木のような存在は、誰ですか?
■同監督の作品
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