人はみな、過去を背負って生きている。~ 「人間の証明」(日本映画)🇯🇵
人はみな、過去を背負って生きている。
それが、喜ばしいものでもあるだろうし、忘れたいものでもあるだろう。
昭和40年代~50年代というのは、戦前戦後のきなくさい泥臭い時代の記憶が遠くに消え去りつつある時期。
この映画と同じような時期に、そういう過去の自分との戦いのような作品が多いように感じるのも偶然ではないのかもしれない。
『砂の器』とか『点と線』とか『ゼロの焦点』。
この作品の親子の出会いは、悲しい、忘れ去らなければならない記憶の下におきてしまったことが悲劇だった
その後の展開は、それなりにスリルもあって、見ごたえもある。
ただ、残念なのは、タイトルが人間の証明だが、その証明が何なのかということが希薄であるという点
小説のほうには、その説明はあるにはあるが、タイトルとしてつけるような出来事ではない。
背負った過去の重さ、それを持ったまま生きていかざるを得ない人々の心のほの暗さを、タイトルにしてもよかったとおもうし、全体的に、そういった部分がこまかく描かれていても良かったかもしれない。
音楽も西條八十の詩も印象的だけど。。
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