気づきがもたらした新しい人生、さだまさし 「二軍選手」
人生は気づきの連続です。
きっかけはなんでもよいのだと思います。何気ない気づきもあれば、記憶に残る様な気づきもあって。
思い出すのは、中学の時の先生。この方の座右の銘は「人生は感動なり」。彼は登山家であり、テント泊も良くしていたようで、ある日の夜更に、ふとテントをでて、空を見上げたら、、。まさに今にも降ってきそうな星空が広がっていて、あまりの感動と衝撃に、しばらく言葉を忘れていたそうです。しばらくして、我に帰った後、生まれ変わったかの様な喜びが体を貫き、いくばくかの悩みなど吹き飛んで、まさに心機一転、新たな人生を歩みだそうと思える様になったのだとか。
人間、ある程度、歳を重ねると、ある程度の知識や経験が積み重なって、いわゆる特技やたとえば、楽器の演奏の様な専門的なスキルなどが身についてくるものです。
スポーツでも、音楽でも、最初は趣味の一つでも、のめり込めば、どんどん夢は広がっていきます。その夢の到達地点は、人によってはプロかもしれないし、いわゆるスターのポジションかもしれません。
この夢を胸に、挑戦した結果、すべてが報われるとは限りません。むしろ、こういった夢が成就する確率の方が低いのかもしれません。
この曲に登場する、二軍の野球選手とアマチュアミュージシャンという二人の二軍選手は、どうやら、自分たちには、スターのポジションは与えられないのであろうと言う事を悟ります。
でも大切なのは、その気づきを得たという事実と、その結果として、次にどういう行動をとっていくか。
そう、彼らはスターのポジションにはたどり着けないことに、気がつきましたが、同時に、音楽や野球をいわば自分の事以上に愛していることに気がつきます。そう、スターになれなくても野球をしていくことはできるし、音楽を奏でることができる幸せに気がついていきます。
この気づきが彼らにとって第2の人生のスタートを告げることになります。ものすごく前向きに。
野球や音楽に向き合っていける人生。彼らのプレイをみて感動する人もでてくることでしょう。まさにこれこそ、気づきがもたらした、彼らにとっての「人生は感動なり」なのでしょう。