「フルメタルジャケット」(アメリカ映画)
いきなりラストのネタバレ動画です。
このラストは秀逸です。非現実と現実。戦争とアメリカンポップカルチャー。沢山の要素が詰まっています。
ここからレビューです。
軍人を養成する教育施設は、人を戦争という手段のために動く「何者か」に変えていく場所なのかもしれない。
ほとんどの人は、その「何者か」に変わっていくことに気が付かないのだろう。
戦争という場所もまた、人を「何者か」に変えていく場所なのだ。
ただ、その場所は、「人間性への回帰」を促す場所なのかもしれない。
養成所では戦争を過大視し、圧倒的な敵に対峙するために自らを「何者か」に作り替えていくことを奨励する。そこで想起されるものは、圧倒的な殺戮だ。
戦争という場所においては、そういった総力戦だけではなく、銃を向け合う生身の人間、一人と対峙することもある。
戦争に向かう過程で異変をきたす者
戦争の中で何かに気が付いていく者
この世界は、別世界の出来事ではなく、隣り合わせの出来事。この映画のラストの行進を、アメリカンポップカルチャーの王道と合わせて描くことでそんなことを伝えようとしているのだろう。
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