ワクワクする最高の1on1術を公開!- 1on1エバンジェリストによる1on1型化はじめますー
先日、X(旧Twitter)に「1on1を極めるぞ!」ってポストしたら、インプレッションが1万を超えて、いいね!を約300個ほど頂きました( ゚Д゚)
1on1が市民権を得てきて久しいです。
ふと、Google Trendsで1on1と調べてみると、過去10年間で検索件数が右肩上がりでした。やはり、1on1で何を話すのか、どんなテーマ・ネタが良いかを調べている人が増えてきていると推察されます。
個人的には、2017年に『ヤフーの1on1』が発売されたころから、より認知度が上がっている感覚があります。
さらに、リクルートワークス研究所のレポート(2022年実施)によれば、1on1ミーティングを導入している企業は、約7割にもなるそうです。
1on1の現状
1on1が注目されていることも多くの企業で導入されていることも分かった。
でも、1on1ってぶっちゃけどうなの?
そう思ったそこのあなたへ、今回のnoteでは以下のようなことをお伝えします。
・経営や人事が1on1を導入したがる理由
・NG1on1あるある
・理論をベースに型を作るしかないという話
・1on1のやり方を確立する難しさ
・1on1には理論がある
● 経営や人事が1on1を導入したがる理由
たとえば社内でこんなことは起きていませんか?
フワッとした仕事を依頼された時に、残念ながら、あの人からの依頼は受けたくないってなるケース
先輩:
「売上を上げるために施策考えといて!」
後輩:
「わかりました、、」
(後輩の心の声:売上を上げるいうけどどれくらい?期限はいつ?何をどこから考えた方がいいの?)
こういうイシューがあると、経営や人事の人たちは「コミュニケーションを促進するため、対話の機会が必要だ。そうだ、1on1やろう!」と言って、全社施策を企画してしまいます。
果たして、単に「お話し」をするだけで、イシューに対する有効な施策になっているのでしょうか??
先に結論を書けば、ただ実施するだけの1on1等は効果が弱いと考えています。
● NG 1on1
何となく対話するだけでは、雑談に終わってしまうケースも多いという話はよく聞きます。
ちょうど、ZOZOのHRBPである「こがねん」さんもXにいろんなNG1on1についてポストされてました。
とはいえ、どうしたらいいの?と思う方も多いのではないでしょうか?
先に結論を書けば、ただ実施するだけの1on1等は効果が弱いと考えています。もちろん、意味が無いとまでは否定しませんが、何となく対話するだけでは、雑談に終わってしまうケースも多いという話はよく聞きます。
仕事として、何かしらの目的のために1on1を実施するならば、その目的を達するための体系的&効果的な1on1のTIPSやノウハウがあるに越したことは無い。これが、私の今の課題意識です。ということで、1on1型化プロジェクトを始動します!!!!
いつか、ここに書いたことを本にまとめて出版することが夢だったりします。
● 1on1の型が無いなら作るしかない
話は戻りまして、先ほど紹介したこがねさんが挙げてくれた"1on1のお悩み"が、なぜ生じるかといえば、それはズバリ上司側へのトレーニングするための「型が無い」からでしょう。
DeNA出身でmomentor代表「さかいふうた」さんの言葉を借りれば、人事施策は”空中戦”ばかりで”地上戦”が見過ごされていると言えます。
今回の型化プロジェクトを始めるに際して色んな方にヒヤリングさせていただきましたが、「ひとまず人事から言われたから1on1やってます」という声は多かったです。
これでは、やること(手段)が目的化してしまっていますよね。
なぜ、やるのか?
ゴールは何か??
そこから逆算して、対面だけではなく、リモートワークにまで対応できるような1on1の型を作りたいと考えています!
● 1on1のやり方を確立する難しさ
ということで「型」を作るためには、色んな理論をベースに考えていきます。
ただ、あと少しだけ、語らせてください(笑)
人事と教育は誰も語れるから厄介なんですよね。。。
不思議なことに、人事や教育の話になると、圧倒的な経験値を持った方の「持論」が重宝される傾向があります。もちろん、その経験自体は称賛されるべきですが、型を作るという文脈ではあまり意味を成しません。
個人の体験談をベースにした「このやり方をやれば成功する」という発想からでは、再現性が担保された学びは少ないというのが持論です。まして、メンバーから見たら、理論無しの”持論”を語っているとなり「それって、結局はあなたの感想じゃん」ってなるのがオチですw
● 1on1にはどんな理論があるの?
実は、たいていのマネジメント理論は、1950-60年代の経営者たちが、当時の世界最先端理論を計画的に日本の会社に取り入れて広まったものなのです。ただ、あまりにも時間が経過して組織になじみ過ぎたため、理論だとは思えず、訓話・逸話・武勇伝のように見えているという事実があります。
ここに、改めて原点に立ち返り、1on1についても理論を整理して、各々がオリジナルの「型」を作る意義があるという訳です。
では、1on1に活用できる理論としては、どのようなモノがあるのでしょうか??
上記以外にも、NLP(神経言語プログラミング)、コーチング等の理論やスキルも有用ですよね。これらを組み合わせて活用することで、1on1の型が作れると考えています。
理論や哲学的なフレームワークを知っていると、過去や現在から、ある程度の「将来」を予測することが可能です。転ばぬ先の杖として、理論をベースにしたオリジナルの実践知を作っていきたいというのが、この型化プロジェクトの想いでもあります!
そこで、おそらく1on1を学ぶと一番最初に出てくる理論が、「経験学習サイクル」です。
● 経験学習サイクルとは?
経験学習サイクルは、アメリカの心理学者であるデイビッド・コルブによって提唱された学習理論です。コルブは、人は単に知識や情報をインプットするだけでは、本当の意味で学習することはできないと考えました。そこで、人は実際に何かを経験し、そこから気づきや学びを得ることで、成長していくと主張しました。
具体的には、①経験・②内省・③概念化・④実践という4ステップを経て、人は新しいスキルや学びを得ていくというもの。ネット上に詳しい解説がたくさんあるので、今回のnoteでは詳細は割愛しますが、たとえば、新しいスポーツを始めるときは、まずは実際にやってみて、そこから何がうまくいかないのか、どうすればうまくいくのかを学ぶみたいな感じです。
でも、いきなりこのサイクルを実践するのは、難しいという声をよく耳にします。特に、②内省・③概念化の難易度は高めです。自ら振り返ったり、学びや気づきを”昇華”させて次回の教訓に活かす概念化は、一人でやりきるのは厳しいですよね。
参考までに、内省と概念化ができるようになる理論はいくつかあるのですが、長くなるのでまた別の機会でnoteに書くかも(これだけで1万字超になりそう)。
話は戻りまして、経験学習サイクルを1on1の中で実施するとなれば、マネージャーとメンバーとの信頼関係や精神状態が万全であるという大前提があります。もし、健やかに話しができない状態で、「貴方の●●な所は、もっとこうした方が良い」みたいな”直截的”なフィードバックがあったとしたら、誰しも受け入れがたいですよね(>_<)
そこで、成功循環モデルにおける「関係の質」という考え方があります。これは、いきなり概念化や行動変容を求めるのではなく、周囲との関わり方やコミュニケーションである「関係の質」を大切にする理論です。成功循環モデルでは、組織を4つの質で捉えています。関係の質から始まる「循環」なので、いきなり思考や行動は深められないというのがポイントです。
● 関係の質って何?
せっかくなので、関係の質を少し深堀してみたいと思います。
単に、信頼関係がある・無いという単純なものではありません。次の図の通り、まずは、挨拶から始まり、感謝の念を伝えあい、仕事内容や価値観を相互に理解できるようになり、最終的には相互に協力できるようなレベルにまで段階分けされています。
信頼関係を構築したうえで1on1を実施するなら、最低でもレベル3には到達していたい!理想的には、レベル4ですね。
こうして関係の質が深まっていけば、次の段階である「思考の質」や「行動の質」に注力することができるかという目安を提供してくれるという点で、成功循環モデルはとてもわかりやすい理論です。
より詳細はこちらのサイトを参照くださいー
長文となりましたが、ここまで読んでいき、ありがとうございます!
なんとなく、1on1の型のイメージを持っていただけたかと思います。ただそれと同時に、1on1って難しくないか、と思われた方もいるかと思います。
次回以降は、「1on1が求められる時代的背景」「1on1を学ぶためのオススメの本10冊」「型を用いた1on1はこんな感じ」といったコンテンツを提供していく予定ですー
※追記
実際に、型の第1弾を投稿したので、良ければこちらも参照ください!!
以上、ご精読ありがとうございましたー
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