ベジタリアンという選択
興味を引いたその理由
先月立て続けに2人のベジタリアンの知り合いに会った。
1人は中学からの友達でロンドンに住むプロカメラマンの日本人。
もう1人はインド系シンガポール人の大学教授。
ベジタリアン自体は新しい概念でもないし、身の回りに多くはないが決して稀有な存在でもないので、ここまでだと「へー」で終わる。
しかしここで興味を引かれたのは、全く共通項の無い2人が全く同じ理由でベジタリアンを選択しているという事。
それは環境問題。
恥ずかしながら、初めてその理由を聞いた時は「ベジタリアンを選ぶということ」と「環境問題」が上手く繋がらなかった。
ちなみ2人とも元々ベジタリアンではなく、普通の食事をとっていた。
ベジタリアンになるのは次世代のため
自分の中でベジタリアンとは、①健康やスタイルに対する意識が高い人(例.モデル)か、②宗教上の理由で控える人の大きく2択だった。
しかし、日本人の友達は家畜の飼育がもたらす環境への影響をその理由に挙げ、また大学教授は水産資源の乱獲を挙げた。
明言こそしないまでも、ベジタリアンを選択する事が次世代に対して今の世代が果たすべき責任だと主張しているように聞こえた。
二児の父として、これはかなりショッキングな出来事だった。
重要なのは自分のペース
これはベジタリアンに興味を示した私に対する教授のアドバイスだ。
いきなりベジタリアンにシフトすると心身が共に乱れる事があるから、ゆるく始めた方がいいらしい。
例えば、魚と乳製品は良しとする等。
確かに北海道出身で新鮮な魚介類や牛乳に育てられた私に、いきなりヴィーガン(肉・魚介類に加え卵・乳製品なども一切食べないピュアベジタリアン)はハードルが高すぎるため、とりあえず環境負荷が最も高いと言われる牛肉の消費量を減らす事から始めた。
具体的には、お祝いやイベントごとで食べる焼肉やすき焼き等は良しとし、それ以外の日常での牛肉消費を極力抑える事にした。
また他の肉も食べたいと強く思う時以外は控え、その分野菜や果物、ナッツなどの消費量を増やした。
そして牛乳の消費量も、オートミルクやアーモンドミルクを混ぜる事で抑えるようにした。
身も心も軽くなった(気がする)
実感する変化としてまず挙げられるのは、胃腸がすっきり軽くなった点だ。
感覚的なものかもしれないが、消化のスピードが上がり、他の事にエネルギーを使えている気がする。
また気持ち的にも、子供たちのために自分が出来ることをしているという点で罪悪感が薄れている。
そういった意味で、ゆるいベジタリアン(フレキシタリアン)は私に合っているかも知れない。