幸せを作る3つの脳内物質
科学的に幸せになる方法
幸せの形は人それぞれというが、
科学的に言うと
人の幸せは主に3つの脳内物質に支配される。
それは、
①セロトニン
②オキシトシン
③ドーパミン
だ。
つまり幸せになりたければ(正確に言うと幸せを感じたければ)、
この3つ脳内物質を分泌させる必要がある。
幸せ脳内物質の増やし方
簡単に言うと、
セロトニンは心身共に健康な時に、
オキシトシンは愛情や友情などの人とのつながりを感じる時に、
そしてドーパミンはスポーツや仕事などで成功を収めた時に多く分泌されると言われている。
つまり幸せになりたければ、
心身共に健康的で、
愛する人々に囲まれ、
仕事や学業で成功を収める
必要がある。
もちろん言うは易し、叶えるは難しだ。
大切なのは積み上げる順番
健康、つながり、成功の3つを同時に叶えるのは至難の業だ。
なので一つ一つを積み木の様に積み上げる必要がある。
ポイントは積み上げる順番。
①健康 - 死んだら終わり
まず土台として築く必要があるのは、健康だ。
どれだけ仲間や家族に恵まれ、仕事で成功しても体調を崩したり、精神を病んでしまったら元も子もない。
私も成果や成長のために、9時〜5時(※翌朝)でがむしゃらに働いた時期がある。
運良く私は身体を壊さなかったが、悲しいことに同期の中には突然会社に来なくなり連絡を取れなくなった仲間がいる。
そうならないよう健康を維持するには、睡眠、食事、運動の3つに気を付ける。
睡眠は出来れば7時間以上、栄養のバランスがよく取れた食事に、適度な運動。
これが揃うと常に英気が養われた状態になり、もちろん人付き合いや仕事のパフォーマンスにも良い影響を与える。
そう考えると、少なくとも私の身の回りにいる「できる人」は、パーソナルトレーニングから始まり、トライアスロンや格闘技など、身体を定期的且つ積極的に動かしている。
実際私も精神的にキツい時は深夜に神田川沿いを無意識によく散歩した。(トライアスロンとはだいぶレベルが違うが)
また食事に関しても、最近糖質オフ、グルテンフリー、ベジタリアン、ソーバーキュリアス(お酒を飲めるけどあえて飲まない)など、特に20〜30代を中心に食事に気を使う人が増えている様な気がする。
そう言う私も「フレキシタリアン(ゆるめの菜食主義)x ソーバーキュリアス」で、体感ではあるが平均的な健康度、毎朝起きた時の体の軽さは以前より良くなっている。
②つながり - そして誰もいなくなった
人間のストレスの理由の9割は人間関係に起因すると言われている。
いくら健康で仕事で成功しても、仲間や家族との関係がうまくいかない場合、幸せを感じない人は多い様に思う。
事実仕事でやりたい事を実現したのにも関わらず、仲間や家族が離れていくといった悲劇を伴うサクセスストーリーは後をたたない。
私は第一子を授かった時、家族が起きる前に家を出て、家族が寝てから家に帰る生活を送っていた。
怖いのは、当時ははそれが普通、仕方ないと思っていた事だ。
これは自分自身で無意識に幸せを手放していたに等しく、当時から7年経ち、もし今も同じような時間の過ごし方をしていたらと思うとゾッとする。
家族はいらないという人でも、仕事や地域・コミュニティとのつながりは社会的欲求として人間に根付いている様に思える。
③成功 - もっともっと
幸せへの最後のピースは仕事や学業、スポーツなどにおける成功だ。
これはマズローの欲求5段階説でいう、承認欲求や自己実現欲求に該当する。
生理的欲求や安全的欲求といった低位の欲求がある程度確保されたシンガポールや日本の様な成熟社会では、生き甲斐や自分の存在意義をここに求める。
ただし注意が必要なのは「ドーパミン中毒」だ。
健康とつながりを感じさせるセロトニンやオキシトシンは、慣れによる効果の低減をもたらさない。
つまり昨日の朝スッキリ目が覚めた時と、今日の朝スッキリ目が覚めた時の清々しさを比べると、どちらも大きく変わらない。
昨日赤ちゃんを抱っこした時感じた愛情は、翌日抱っこしても減らない。
但し、成功した時に分泌されるドーパミンは異なる特性を持つ。
年収が400万になると次は500万、800万、1,000万と、同じレベルの成功を維持しても満足ができなくなる。
そして終わりのない成功欲求に駆り立てられ、気付けば健康を損ない、人とのつながりを失う。
これが幸せを構成する脳内成分の一つ、ドーパミンの危険性だ。
まずは知ること
ドーパミンに関するリスクを防ぐ具体的方法に関しては、今回の記事の主な参照先でもある「精神科医が見つけた3つの幸福(樺沢紫苑)」に詳しく書かれてある。
本を一冊読む時間がない忙しい人や、幸せになりたいけど幸せとは何か深く考えた事もないし、考える予定もない人にとっては、幸せを構成する3つの要素を知るだけで価値がある。
それは健康、つながり、そして成功だ。
重要なのは積み上げる順番であり、成功のために心身の健康や人とのつながりを蔑ろにしない事が現代社会における幸せへの第一歩となりそうだ。