『中年危機』
中年なら「お?」と思う本のタイトルですよね。私も中年です。
長く生きていると誰もが通る中年…、いったい中年とは何なのか?
著者の河合隼雄先生は、ユング派の心理学者です。
心理学を少し学んでいたときに先生の名前を知って、本を読んでみたいなと思っていたのです。noterさんが本書を紹介されていて興味を持ちました。
一緒に学びましょう!💪
文学作品を通して見た「中年とは」
「中年とは」の、答えは書いてありません
中年とは○○、だから中年をこうやって乗り越えよう!
そんな答えは書いてありません。
考えるきっかけをつくる
本書は、12冊の文学作品を通して、著者が考える「中年とは」を論じます。答えではなく、自分の人生を考えるきっかけを提供されています。
12冊の文学作品とは以下です。(→の右は章のタイトル)
これらの本を読まれたこと、ありますか?
私は一冊も読んだことがないです💦
いかにこれまでの人生で文学に触れてなかったかわかりますね。
ちなみに、河合先生もあまり読んでこなかったようで、本書を書くためにこれらの作品を含め、いっぱい文学作品に触れたそうですよ。
2つ目の山へ挑む
人生を、ユングの人生前半/後半とも絡めて2つの山に例えています。
中年とは、2つ目の山にとりかかろうとするあたり
夏目漱石の『門』とも絡めると、人生と中年とはこんなイメージでしょうか。
中年の門に対しての選択で、「山に挑むのかどうか」「どんな山に挑むのか」が変わってくるような気がしました。
あなたは山を登りますか?
それはどんな山ですか?
私はぐんぐん登っていきたいです。
本書は入口
本書では、文学作品のほんの一部を切り取り、あくまで河合先生の考えとして「中年とは」を論じているだけです。
だから、興味を持ったらその文学作品を読んでみる。
そして、作品を味わいつつ改めて自分で考えてみることが大事です。
私は、
・安部公房『砂の女』
・円地文子『妖』
・谷崎潤一郎『蘆刈』
・本間洋平『家族ゲーム』
・夏目漱石『道草』
の5冊が気になりました。残念ながら『妖』は中古でも2,000円以上する高価な本なので躊躇していまいましたが、他の4冊は注文しました。
※『妖』も電子書籍なら通常価格です。
道草と自己実現
人生では、さまざまな「思いがけないこと」に出会います。
そこで、社会的期待から逸れて、「道草」を選んでみる。
道草こそ王道
また、「自己実現」とは、目指すべきゴールではなく、過程であるという話もありました。道は自分で選び・つくる。それが自己実現なんですね。
「どこかに到達しなければ幸せになれない」のではなく、
「いまを楽しみながら生きていたい」ですね。
爆弾を抱えている
中年とは、安定しつつ、外側はニコニコ、でも内側には爆弾を抱えている。なんて話がありました。
爆弾なんて聞くと、悪いイメージに聞こえてしまいますが、「いい意味で爆発しちゃってもいいんじゃない?」そんなことを思いました。
やりたいこと、やっちゃおう!
まとめ
最近は割と濃いアウトプットが多かったのですが、今回はあっさり気味のアウトプットになりました。
本書が、
自分にとって中年とは何か?
中年をどう過ごすか?
どんな山を登りたいか?
そんなことを考えるきっかけになればいいと思います。
私は、登りたい山のイメージが持てました。
「中年とは?」については買った本も読みつつ改めて考えてみます。
本日の学びはここまで。また来てください。👋
読書期間 2022/12/26-2023/01/14
初版発行 2020/09/30
※1996年6月発行『中年クライシス』の改題
<購入はこちらからどうぞ(楽天アフィリエイト)>
<この記事を書いている「高橋ひろあき」とは?>