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『現代語訳 風姿花伝』
『風姿花伝』は、世阿弥が書いた「能」の本です。
世阿弥というと昔、中学校の国語かなにかで出てきたような気がしますが、将来、その世阿弥の本を学ぶことになるとは思ってもみなかったです。
ちょっと哲学チックな「能」の教え。
本書も前回につづき、『読書する人だけがたどり着ける場所』にて、齋藤孝先生が紹介していた本です。(ただし、現代語訳版にしました💦)
一緒に学びましょう!💪
誰向け?
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世阿弥の書いた「能」の理論書なので、「能」のノウハウのようなものが書かれています。
訳者さんによると、
一級の中世文化論にして、説得力に富む教育論・哲学書として広く一般の方々にも、その普遍的価値を認めていただける作品
とのことなので、どなたにも学びのある本なのです。
とはいえ、
中身は「能」の話なので、どう活かすかは読者次第な面もあるわけです。
「花」とは
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風姿「花」伝ってくらいだから、世阿弥は「花」について伝えたいんですよね。
世阿弥が伝えるのは、「能の花」なのですが、
私にとっての「花」ってなんだろう?
と考えながら読むのがよいのかなぁと思います。
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と言いつつ、
私自身は、こういう「抽象化して自分に落とし込む」のは苦手なので、実はあまりピンときていないんですよね💦
その意味では、「感じ方はその人次第」なおもしろい本ともいえますね。
世阿弥の伝える「花」
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本書に記載のある一部を紹介してみますね。何か発見がありそうなら、是非本のほうも読んでみてください。
花とは、能に宿る命であり面白さ・珍しさとひとつである。
初心を忘れれば、花を失う。
いかなる名木であろうとも、花の咲いていない時期に、木だけを鑑賞するだろうか。(中略)最も肝要なことは、能の命は花にあり、ということ。
当人の心にいくら多くの花が咲いていようとも、人の目に移る工夫なくしては、(中略)いたずらに咲き匂っているというだけのことだ。
ここには、アウトプットの大事さを感じますね。
しおれたという段階は、花よりもさらに上にあると言うべきだろう。
ここは意外でしたね。「咲く」からこそ「しおれる」。「しおれる」って、決して悪いことではないんですね。
花を知るということ、すなわちこの道の奥義を極めることとなる。
ゲーム、アニメ好きにとっては「むむ!」っとなる言葉ですね。やはり「奥義を極める」のは憧れますよね(笑)
花を知りたくば、まず種を知ること。花は心、種はわざ(芸)である。
ここは「種まき」の大事さにつうじるところがありますね。種まきをするからこそ花になるんですね。まきますか まきませんか。
能を究め工夫も尽くすシテ(役者)を、花を究めた者というべきだろう。
花とは特別にある何かではない。物数を尽くし工夫を得て、珍しさを心得ることが花である。
試行錯誤することは大切ですね。
その時々に咲く花ばかりで種がなければ、手折られた枝の花のようなもの。
咲くばかりではなく、新しい種を生みだすことの大事さも語られています。
秘する花を知ること。秘すれば花なり、秘せずは花なるべからず
人の心に思いも寄らない感動を呼び起こす手立て。これこそが花なのである。
出すんだか、隠すんだか、どっちなんだい! っと思うのですが、その辺の調整ができることも大事なんですね。
お金はあとからついてくる
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現代のビジネスでも出てくる話ですよね。
道を嗜んだ結果として、福や富があるのだ。まず、福や富を得ようとする嗜みは、まさしく道を廃れさせる。
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10を、ももいろにする
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十体(あらゆる芸種)を体得した人が、その中に工夫を加えることで、芸は百色にもわたる。
という話がありました。「かけ算」的発想をすることの大事さですよね。
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上手な人と、下手な人はお互いに学べる
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ここで言う上手/下手はもちろん能についてなのですが、一般的な上手/下手とか上下関係にもつうじます。
上の人にもダメなところはあり、下の人にもキラリと光るところがある。
お互いに学べるんだってことは昔から言われていたことなんですね。
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まとめ
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世阿弥の伝える「花」について学ぶことができました。
わかったような、わからんような
簡単なようで、難しい
そんな感覚になる本でした。ただ、人生で大事なことがギュッと詰まっているのは間違いないと思えます。
また数年の人生を経てから読むと違った味わいがありそうです。
本日の学びはここまで。読んでいただき、ありがとうございます!
また来てください。👋
きしゃこく先生にご紹介いただきました。
いつもありがとうございます😊
読書期間 2024/07/15-2024/07/18
初版発行 2005/02/04
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