ドラマ版 精霊の守り人
守り人の世界が、画面の中に広がる。
バルサが、チャグムが、トロガイが躍動する。
2016年から2018年にかけて、NHKで放映された「精霊の守り人」三部作。
当時、放映されていたことは知っていたが、なにぶん、守り人シリーズを全部読んでいなかったので、あえて見なかった。
先日、やっと守り人シリーズ全9巻をすべて読みえたので、NHKオンデマンドに加入し 視聴した。
「けっこう原作を変えている」と聞いていたので、事前に作者上橋菜穂子さんの こちらの文章 を読み、予習。
ふむふむ、
第一部 精霊の守り人(全4回)
『精霊の守り人』『流れ行く者』
第二部 悲しき破壊神(全9回)
『神の守り人』『蒼路の旅人』
『天と地の守り人<ロタ王国編>』
第三部 最終章(全9回)
『天と地の守り人』『闇の守り人』
という構成になっているのね。
上橋さんの文章には、
原作を知っている人も、知らない人も、みんなが 楽しめるドラマに しなければなりません。
ということや、 2作目の「闇の守り人」を、ドラマでは なぜ最後にもってきたのかも書かれていた。
一日1話ずつ見ていったので、たっぷり22日間、守り人の世界を楽しむことができた。
いつも、テレビを見ている時は、パソコンで作業していたり、かたづけをしていたりと、必ず他のこともする私。だが、守り人を見ているときは、しばしば というか ほとんど 手がとまり、画面に見入っていた。
守り人シリーズを 再読したときのnote にこう書いた。
バルサの 強さだけではなく、悲しさや 迷いが 描かれているところに 心をゆさぶられた。
そうだよね、小さいときから あんなに戦いにあけくれて、心が痛むのは 間違いないよね。
そして、チャグム。
1巻目の「精霊の守り人」では、重要な登場人物だけど、「脇役」だと思っていた。
悩みに悩み、いろいろな困難をのりきり、祖国の危機に立ち向かう。
チャグムの成長には 本当に驚かされた。
ドラマを観ても やはり同じことを感じた。
綾瀬はるかさんのバルサ、とってもかっこよかった。かっこよかっただけではなく、バルサの深い悲しみや 心の痛みも たくさん伝わってきた。
チャグムもあんなに小さくて、何もできなかったのに、成長したなあ。
そしてドラマならではだ と思ったのは、セット、衣装など とても豪華だったこと。(さすがNHKというべきか)
「守り人の世界」を表すため、綿密につくりこまれているのがわかる。
おいしそうな食べ物もたくさんでてきたし、高島礼子さんのトロガイのメイクはすごかった。
異世界(ナユグ)の様子、特に、チャグムをねらう精霊ラルンガを どう表すのかと思っていた。なんてったって、ラルンガは、「巨大な爪が 四方八方からチャグムをめざして 突進してくる」のだ。
・・・・・なるほど、こうきたか。
バルサの少女期を、モネちゃんこと 清原果耶さんが 演じている。13、4才ころだろうか。清原さんと言われなければわからない・・というか、知って見ていても なかなかわからなかった。
(たぶん「流れ行く者」に 出てきた場面だと思うが)バルサが初めて人を殺して、その衝撃から 叫ぶのがとまらない場面などは、「清原さん、このころから上手いなあ」と思ってしまった。
おおお! ヒュウゴ役は、鈴木亮平さんなのね。(ちょうど「TOKYO MER ~走る緊急救命室」を観ていた時期だったので、「喜多見せんせ~」と喜んでしまった。)
このヒュウゴも とても魅力的な人物。ヒュウゴを主人公とした「炎路の旅人」(「炎路を行く者」に収録)も いいお話だった。
「北海道も ロケの舞台にな っている」と、聞いていた。
番組のテロップに、「根室市」「釧路市」が出てきていた。
ああ、ほんとに北海道でもロケをしたんだ。
「どこが、北海道の映像だろう??」と、ちょっと注意して見てみたが、全くわからなかった。
さて、バルサを全部見たら、1ヶ月(990円)で解約しようと思っていたNHKオンデマンド。
しかし、「透明なゆりかご」「ライオンのおやつ」など 他にも見たい番組をたくさん見つけてしまった。
もう1ヶ月だけ延長することにしよう。