マガジンのカバー画像

6
日野あべしの詩をまとまるマガジンです。 詩を読んでくれた方で、他の詩も読んでみたいという方は是非ご活用下さい。
運営しているクリエイター

記事一覧

歩く

歩く

昔はもうここで終わらせようと思っていた
だが私は終わらせることが出来なかった

私の道はさらに続いた

終わらせようと思ってた道は
色々な景色を見せてくれた

透き通るような綺麗な景色もあれば
靄で辺りが隠れるような景色もあった

私はそんな景色を目の当たりにしながら
道を歩いてきた

それに一緒に歩いてくれる人とも出会えた

そうして今がある

今はとても辛い道を歩いている
景色もあまり良くはな

もっとみる
去り行く

去り行く

去り行く

生きとし生けるもの

その全てはいつか去り行く

どれほど大切だろうが

どれほど辛かろうが

いつかは去り行く

どれ程足掻こうが

その時はいつか訪れる

では諦めるのか

いつか去り行くものならば

いっそ手放すのか、離れるのか

その時はどれ程辛いか、怖いか、悲しいか

想像もできないほどだから

最初から持たぬのか、諦めるのか

だが持たねば、出会わねば

得られぬものがある

もっとみる
槍

貫く

自分を槍にして

自分はどんなものでも貫くことが出来ると覚悟を決めて

雨風に晒されようとも

横から剣で叩かれようとも

分厚い盾に受けられようとも

それでも貫く

その槍が自分なんだと心に決めて

ただひたすらに貫く

その先に何があるのか

貫いた先にどんな未来が待っているのか

あるいは絶望が待ち構えているかもしれない

あるいは虚無が待ち受けているかもしれない

それでも貫く

もっとみる
地平を歩く

地平を歩く

人が歩いている
遥か彼方まで先の見えない地平線を、数えきれないほどの人が
片や東へ向けて、片や北北西へ向けて
それぞれがそれぞれの歩幅で、それぞれの歩き方で
好き勝手に歩いていく

その地平に階段を建てようとする人や、地面にレールを引こうとする人もいる
人によってはその階段を上ろうとする人や、レールに沿って歩こうとする人もいる
そのレールや階段は、時が流れていくにつれて古寂び、朽ちていく

人によ

もっとみる
走る

走る

走る走る
わき目もふらず、只ひたすら走る
頭をよぎる過去のことも投げ出して
ただひたすら走る

何で走る?どこまで走る?
そんなことは知ったこっちゃない
ただひたすら走る
余計なものはすべて捨て去って
ただひたすら走る

走らなければ、速度を上げなければ
立ち止まってしまうから
立ち止まってしまうと
全てが終わってしまいそうだから
ただひたすら走る

どんどん速度に乗って
足をどんどん前へ前へ

もっとみる
回る

回る

ぐるぐる回る

ぐるぐるぐるぐる

毎日毎日ぐるぐる回る

お日様が、お月様が、ぐるぐる回る

わたしが、あなたが、ぐるぐる回る

あなたとわたしの歯車がかみ合って

ぐるぐる回る

お日様とお月様と、わたしの歯車がかみあって

ぐるぐる回る

ぐるぐるぐるぐる

あなたとわたしの歯車がかみ合わなくなっても

ぐるぐる回る

お日様とお月様と、わたしの歯車がかみ合わなくなっても

ぐるぐる回る

もっとみる