ちょっと遅めに来た泥臭い青春の思い出
私は大学時代、軽音楽部に所属していた。
特に音楽とは関係のない大学の、しかも軽音サークル。
ゆるい感じなのかな、なんて勝手な想像をしていたのだが、話を聞くと何やら色々なしきたりがあったり、必要な時は出席などを取ったりする結構ちゃんとした「部活」だった。
そのサークルはシステムがちょっと変わっていた。
といっても他のサークルを知らないのだが。
そこでは、入部時に同期の人と4年間を通して組む固定のグループを1つ作り、年2〜3回ほど学園祭など大きなイベントで毎年演奏をする。
そしてそれ以外の毎月のように催されるイベントには、その都度やりたい楽曲を持ち寄って、学年問わず各自メンバーを集めてセッションバンドで演奏するというようなスタイルだった。
中にはオリジナルの曲を作る人もいたが、ほとんどの場合、世に出ている楽曲をコピーすることが多かった。
私が大学に入って初めて軽音楽部の演奏を見たのは、入学してしばらく経ってからのことだ。
彼らは昼休みに構内の大きな広場で、部員勧誘のためにライブを行っていた。
なんとなく聞いたことのある最近流行っている曲や、昔のロックなどが演奏されていたそのライブ。
知らない人達の知らない曲が聞こえてくるよりもキャッチーではあったのだが、ただ1つ、気になることが。
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