
【アーユルヴェーディックな暮らしのすゝめ】アグニとアーマを気にする
「食事には気を付けているけど不調が治らない…」
そんな方はいませんか?
その場合、まずは「アグニ」と「アーマ」の状況を確認することから始めることをお勧めします。
アーユルヴェーダでは、全ての不調の原因として「アグニ」と「アーマ」を非常に大切な観点として扱っています。ご存じの方も、復習がてら読んでいただければ幸いです。
アグニは火、アーマは残りカス
それぞれの言葉の意味をとても簡潔に表現すると、「アグニ=火、アーマ=残りカス」という表現がしっくりするかと思います。
アグニ:消化の火。消化の過程で必要な熱量の事であり、日本語で言うと消化や代謝にあたる
アーマ:消化しきれなかった毒素の事。アグニが弱い場合も、栄養が多すぎる場合も両方の理由で毒素となる。
簡単に説明すると上記のようになります。私たちの身体がどのように出来上がっているか考えてみると、この二つの働きは当たり前のことで、ある意味当たり前すぎて忘れがちな作用です。食べ物を食べれば消化され、消化しきれなかったモノは毒素として蓄積する。そんなサイクルなのです。
”消化の火”と”組織構成の火”
アグニには通りの役割があります。”消化の火”と”組織構成の火”です。
まずは”消化の火”。これは食事で食べた食物を栄養素レベルまでに分解し、吸収していく作用のことを指します。胃や腸が正常に働くことで行われる動きですね。食欲がわかなかったり、食べ過ぎたりするとこのアグニが弱まっているor足りないという状況になり、消化しきれなかった分が”アーマ”となり蓄積し、不調の原因となります。
一方”組織構成の火”というのは、吸収した栄養をそれぞれの身体の組織に変換していくアグニのことを指します。食べたものは吸収された後、肌や髪、骨、血液など様々な細胞として働き身体を構成していきます。それぞれの組織を総称で”ダートゥ”と呼ぶので、”ダートゥアグニ”とも呼ばれます。
このアグニが弱まっていると、いくら良い食事をしても組織化されず、余った栄養素はアーマとして蓄積されるだけになります。
その為、アグニが正しく働いているかを見ることは、食事内容を気を付ける前に大切な観点になってきます。
消化しきれなかったゴミが”毒素”
アーマはどうでしょうか。アーマは、消化の過程で消化しきれず蓄積される毒素のことを指します。
アーマができる原因は主に2つ。
・アグニが弱く消化しきれなかった
・食べる量が多すぎてアグニが足りなかった
このアーマが蓄積さることによって、正しく身体の循環が行われなくなるので、その部分が”不調”として現れてくるわけなんですね。一体自分はどちらのパターンなのか見極める必要があります。
アグニが弱く消化しきれない場合は、アグニが増える生活を
とくに多い量を食べているわけではないがいつもアーマが出来てしまうという場合は、アグニを上げる行動をして行きましょう。
・消化の助けとなる食べ物を一緒に摂る
・適度な運動を行い、内側から火を起こす
・自分に合った生活習慣を送る
といった行動で改善が見込めます、生活習慣についてはディナチャリアが大変お勧めです。参考記事を紹介します。
食べる量が多すぎてアグニが足りなかった
この場合はまずは2点です。お腹いっぱいに食べていないか、もしくは食べていない場合は時間の見直しです。
・腹八分目を目指す(水分2:食べ物6:空間2)
・食事の時間を見直す(夜遅くと朝早くはアグニが弱い)
腹八分目とは、消化まで考えられており、空間があることで消化を行うスペースを作るといわれています。お腹いっぱい過ぎると、消化のための動きが鈍ってしまうんですね。また、食べる時間は特に昼を1番の食事とすることをお勧めします。
アグニとアーマを観察する生活を!
このように、ちょっとした不調は身体が自然な流れに沿っているからこそ起きているのかもしれません。
自分自身の自然に行われる消化活動を見直して、不調とおさらばできる生活を送ってみませんか?
最後までご覧いただきありがとうございました。
良い1日となることを願っています。
Om
Hinako