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やりたいことは「今すぐに始めたほうがいい」3つの理由

イラストレーター&インタビューライターの陽菜ひなひよ子です。

2024年ももうじきおしまい。
みなさまにとって、どのような1年でしたか?

わたしにとっては、新しい視座が開けた一年だったと思います。

マイナビ主催「想像していなかった未来」に応募したエッセイに書きましたが…(たくさんの方にお読みいただき、ありがとうございます!)

新しいことをはじめるのはいつだってOK!


わたし自身ははっきりとした目標などは定めずに、これならできるかも、とふんわり乗っかってやってきた結果が今につながっています。

そして、イラストレーターになったのは36歳のとき、ライターとして本格的な活動をはじめたのは50代になってからと、超「遅咲き」です。

なので、いくつになっても人は新しいことをはじめられるし、のびしろは思いのほか長く続くものだと信じています。


そのうえで、早ければ早い方がいいと思う理由


でも、でもね、その反面、物事をはじめるのは「早ければ早い方がいい」とも思うのです。

それはなぜか、といえば、50代になってから新しく始めた人より、20代30代ではじめたことを50代で再開した人のほうが、やっぱり成功する確率は高いから。

わたしはいろんな人から「イラストレーターなのに、急に文章を書くようになってスゴイですね」といわれます。

でも、自分自身の過去を振り返ると、わたしは少女のころから本を読んだり、物語を空想するのが好きで、市や県のコンクールに作文や読書感想文が入選したこともあります。(親が額に入れて飾っていたのを覚えています)

とはいえ、少女のころに好きだったことはたくさんあるけれど、仕事になったのは絵と文章だけ。やってみなければ、それがモノになるかどうかなんてわからないのです。


ダメなことには潔く見切りをつけて次へ!


幼少期や10代の頃に好きだったことも、進学や就職、結婚や出産などライフイベントが重なるうちに続けることが難しくなります。

ライフイベントが一段落した40代50代になったときに、もう一度始めてみようと思うことがあれば、それは自分の新しい世界が開けるチャンス。

やりたいと思ったら躊躇せず、とにかくやってみること。それも早い方がいいです。そこからどうなるかなんて考えず、まずやってみる。

やってみてモノにならなくても悲観しない。これじゃなかった、と切り替えてほかへ行けばいいのです。

何度もリトライするためにも、挑戦するのは早い方がいいといえます。

1.子どものころから好きだったことの方が大成しやすい
2.年を取るほど新しいことをはじめるハードルが高い
3.早くから始めたほうがより多くの可能性に挑戦できる


『光る君へ』と『虎に翼』に学ぶキャリア


ではここから、今年話題となったドラマからキャリアを考えてみます。
2024年を代表するドラマはいくつもあります。

個人的には先日最終回を迎えた『海に眠るダイヤモンド』が素晴らしすぎて、思い出してはほろほろ泣いてしまうのですが…神木隆之介さん、ホント素晴らしい俳優さんです。2023年の朝ドラ『らんまん』も終わってしまうのが切ないくらい好きでした。

「女性のキャリア」という視点でみると、NHK朝ドラ『虎に翼』とNHK大河ドラマ『光る君へ』が同時期に放送されたことは、非常に意義深いこと。

紫式部と猪爪寅子(モデル:三淵嘉子さん)、どちらも偉大なことを成し遂げましたが、正直2人とも、「自分の目標をはっきりと定めてそこへまい進した」とはいえないのですよね。


1.紫式部のキャリア

紫式部がなぜ『源氏物語』を書き始めたのかは不明です。ドラマでは道長の依頼でしたが、史実においては「夫宣孝を亡くした悲しみを癒すために」書き始めたとする説が有力とされています(諸説あり)。

執筆をはじめたときの紫式部はおそらく30代で、現代なら40~50代くらいの中年女性です。心のなぐさめに書き、友だちに見せて楽しんでいただけの物語が、時の権力者(道長)の目に留まり、一条天皇まで愛読するようになるとは!

これこそ式部にとって「想像していなかった未来」ではありませんか!

でもこれも、紫式部には幼少時から父為時を「なぜこの子が男じゃなかったのか」嘆かせたほどの漢籍への才能があったから。『源氏物語』はかな文字で書かれていますが、式部の漢籍への教養が余すところに発揮されています。

それまで、物語は「おんなこどものもの」でした。『源氏物語』が公卿(高官)や天皇まで虜にしたのは式部の深い教養がにじみ出ていたから、でもあります。


2.猪爪寅子のキャリア

寅ちゃんは最初から法律家を目指していただけではありません。寅ちゃんの場合、結婚に懐疑的ではあっても、やりたいことは特にありませんでした。

猪爪家に下宿していた優三さんにお弁当を届けに大学へ行き、そこで穂高先生と桂場さんに出会ったことで法への道が開かれていきます。

大学女子部を経て女性初の弁護士になるも、「女性は未婚だと信頼されない」と知ると優三さんに契約結婚を持ち掛けました。

結婚出産のライフステージの変化で挫折も味わいます。彼女が再度法律家を目指すのは、戦後男手のいなくなった猪爪家で「家族を養うため」でした。

寅ちゃんは家族を安定して養うために、弁護士ではなく国家公務員である裁判官を目指します。彼女のキャリアは常に「切実な事情」から築かれていくのです。

寅ちゃんのキャリアについては、友人のキャリアコンサルタント・柴田朋子さんが素晴らしくまとめてくださっているので、ぜひ『虎ツバ』ファンの方はご一読ください!


キャリアは意外に無意識や偶然から育まれる

紫式部や寅ちゃんのキャリアも、明確な目標を定めていたわけでなく、流された結果行き着いた感じがしませんか?

偉大な女性たちと自分を同一視するのはおこがましいのですが、この点、結構親近感がわきます。

そういえば、冒頭にちらりと書いた『海に眠るダイヤモンド』のヒロイン・朝子も植物のない端島の屋上庭園作成にのめり込み、やがてIKEGAYAという企業の社長となり成功しましたね。

朝子は端島の閉鎖で夫の赴任先・東京に移住。改めて植物について学んだことで道が開けたのでした。


今年改めて開けた「歴史ライター」の世界


わたしの前に今年改めて開かれたのは「歴史ライター」の世界でした。

もともと歴史について書いていたことから、ヤフーニュースに「歴史の専門家」として寄稿。たくさんの方に読んでもらえるようになりました。

この一年に書いた48本の記事の中から、特に読まれた記事ベスト10をご紹介します。

『光る君へ』はとてもおもしろい、よくできたドラマでしたが、かなり創作部分があるため、よろしければ史実の復習にお役立てください!


1位:【光る君へ】超イケメンなのになぜか「残念」な藤原氏随一の超エリートとは?(相関図・家系図)

これ、タイトルには誰だと書いていないのに、その人物の名前でググると、一時期TOPに出てきたのでした。演じている俳優さんが本当にイケメンで、毎回登場のたびにホレボレ💓


2位:【光る君へ】藤原道長の大出世の陰で彼を支えた「4人の女性」とは?(家系図・相関図)

これは道長についてではなく、彼の周りの女性について書いています。
1位とは結構僅差です。

グーグルさんの評価は一時期とても高く、道長の名前をググるとTOPの組まれた画像にこの記事が登場。

この記事は書いた月にはさほど読まれなかったのですが、じわじわ長く読まれ続けて、1位に競るほどになりました。

下のは5位に登場する『逃げ若』関連の記事。


3位:【光る君へ】紫式部と清少納言、どちらが偉い?どちらが幸せだった?(家系図/相関図)

これが『光る君へ』関連で最初に書いた記事です。たぶん、視聴者が知りたいことがタイトルで端的に示されているのがよかったのかと。

当初はあまり読まれず、番組の放送全般を通じてじわじわ読まれました。

最初の頃は「清少納言 紫式部」で検索上位に上がってきましたが、最終的には「清少納言」のみでグーグルで上位表示されるようになりました。

清少納言を演じたファーストサマーウイカさんが登場するたびに、視聴者をグイッと惹きつけてくれたおかげかと。


4位:【光る君へ】道隆の子・伊周は絶世のイケメンなのに「残念」な理由(家系図/相関図)

三浦翔平さんが演じた藤原伊周は、道長のキャリア前半から中盤にかけての朝敵。

清少納言の『枕草子』によれば非常に美しい貴公子だったとか。


5位:北条時行はなぜ【逃げ上手の若君】なのか?【鎌倉殿の13人】北条義時との関係は?(家系図/相関図)

『光る君へ』ではなく、漫画『逃げ上手の若君』(著:松井優征)に関する記事。『逃げ若』のアニメ第2弾は間もなく登場予定。来年以降も記事を続投します!

漫画の主人公・北条時行は「なぜ逃げ上手?」、2022年大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の主人公・義時とはどんな関係に当たるのか?など、疑問点をわかりやすく解説!


6位:【光る君へ】母・紫式部より恋愛上手だった藤原賢子の宿命。因縁めいた結婚相手とは?(家系図/相関図)

この記事を書いたのは物語も終盤。

紫式部が『源氏物語』を通じて訴えたかったことをよく理解して、母が望んだ自由な生き方を体現した賢子。
ドラマの「女光る君」といういい方もかわいかった。


7位:【光る君へ】36歳まで皇太子だった三条天皇、道長に望みを阻まれた悲劇の生涯(相関図/家系図)

道長のキャリア後半の強敵がこの三条天皇。正直、こんなに読まれるとは意外でした。木村達成さんパワーですかね?

ドラマではわかりやすく嫌な奴でしたが、しかし彼には彼の苦しみがあったのですよね。たくさんの方にお読みいただけて、そこをわかっていただけてよかった。


8位:【光る君へ】なぜ明子は兼家を呪った?光源氏のモデルになった「悲劇の皇子」の存在(家系図/相関図)

道長の妻・明子は、光源氏のモデルの一人とされる源高明の娘。

彼女が道長の父・兼家を深く恨んだ陰には、藤原氏による他氏排斥の歴史がありました。


9位:【光る君へ】彰子出産で「娘の入内」を画策する明子、道長が2人の妻の子に与えた格差の過酷さ(家系図)

明子の記事、意外と人気!

物語の中盤では、道長の癒しの存在だった明子が、子の将来についてはメラメラ野心の炎を燃やします。

家系図で改めて見ると、道長が明確に倫子と明子に差をつけていたのがわかります。ちょっと複雑。


10位:【光る君へ】なぜ悲劇の女性・定子が「皇后」になるのが問題なのか?「一帝二后」への布石とは?(家系図)

天皇と皇后といえば2人で1組ですが、『光る君へ』では2人の天皇の御代で皇后が2人という事態に。

これはその少し前、「三后」という決まりのため、皇后(中宮)になれなかった定子のケースを解説。


ほかの記事はコチラで読めます!

ここまで1年間、ありがとうございました!

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陽菜ひよ子 / インタビューライター&イラストレーター
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