マガジンのカバー画像

天使の黒い戯言

28
白衣の天使がお役立ち情報と毒舌をプレゼントします♪
運営しているクリエイター

#戯言

看護師兼医療ライター 水葉とは

 おはこんにちわ、看護師兼医療ライターの水葉です。いつもは看護師目線での医療情報やお役立ち情報を発信しています。  今回は趣を変えて、そもそも私は何者かをお伝えしたいと思います。 1.水葉の現状 療養病棟で看護師をしています。オムツ交換や食事介助、検温や医師とのゴタゴタetc……と盛りだくさんな充実の日々を過ごしています。  最近はもっと面白い職場にしたくて「私は世界を変える」と宣言していますが、白い目で見られています。でも気にしません。  また医療ライターとしてnoteで

そうだ、循環器に行こう

1.はじめに もしあなたが恋をしたり、運動をした覚えがないのに胸がドキドキして苦しくなるとしたら。そして足に消えないむくみがでるようになったとしたら、それはひょっとしたら心臓が悪いのかもしれません。  今日はそんな方に循環器内科の受診をすすめるお話。少しでも心臓に不安がある方はぜひぜひ読んで参考にしてください。 2.生命の中『心』、心臓 そもそも心臓はどんなものだろう……というところですが、単純に言うと血液を全身に送る臓器です。それ故にここが障害されると、全身に血液(栄養や

白衣に吐かないようにするために         ~熱中症対策について~

 今日の話題は、油断するとあなたもこの夏に看護師に嘔吐してしまうことになる……というお話。  私自身はまだ幸い患者さんにかけられたことはないのですが、同僚が悲惨な目に合いました。その原因は熱中症とアルコールの飲みすぎ。同僚の話を元に、白衣に吐かないようにするため熱中症や飲みすぎに注意して欲しいことを書いていきます。 Ⅰ-1 ケース1 熱中症で嘔吐、体力自慢も程々に Aさんは体力自慢の40才代男性。土日のランニングを習慣としていました。真夏の暑い日中にも欠かさずに行っていま

賢人ヒポクラテスが泣いている?   ~看護師がみたダメな医者1~

 医学の父と呼ばれる古代ギリシア人、ヒポクラテスはご存知でしょうか?かの大先生が遺した『ヒポクラテスの誓い』の一節がこちら。 「私は能力と判断の限り患者に利益すると思う養生法をとり、悪くて有害と知る方法を決してとらない」 「純粋と神聖をもってわが生涯を貫き、わが術を行う」  今から3000年近く前の言葉、しかし現代の医者にもよく読んでもらいたいと感じた今回のエピソード。療養病棟であった2つのケース。  こういう医者が、みなさんの周りにもいるかもしれません。 1 死ぬま

医者が言わないこと、看護師が伝えたいこと

「手術は無事に終わりました。傷を調子をみて、良ければ明日からリハビリをしましょう。早ければ2週間で退院です」  現役看護師天童水葉です。天使の黒い戯言20回目は「お医者様の言うことは信じるな」です。と言っても医者が嘘をついているわけではないです。ついてはいないけども、釣られるな……というお話。 Ⅰ 医者は多くは語らない、語れない 私の看護師人生の中で、患者様への説明がうまいと思う医者は数人しかいません。おそらく研修医を含めて100人以上の医者とお仕事をしてきたのですが、そ

黒い戯言番外編 届けばいいな、の言葉

「『死ぬ・殺す』以外のことならなんでもやっていいよ。 あ、どうしてもって言うなら死んでもいい。でも私はオススメはしない」 「この世にはみんな魂の修行のために生まれてきた……と私は思っている。それぞれの前世の行いだったり、今世の行いによって生きているうちに神様からの課題がくる。魂を磨くための課題だ。それは君の生まれについてのことかもしれないし、両親のことかもしれない。兄弟や友達、学校や先生のことかもしれない。課題となることは人それぞれなのだろうけど、きっとどの課題もつらい。逃

天使の黒い戯言4 今再びのオムツ

「みなさんはオムツはいたことありますか?」  おそらく子供の頃にはオムツをほとんどの方がはいたのではないでしょうか? そしてこの医療が発達しなかなか死ねなくなってしまったこの世の中、いずれはみなさん再びオムツをはくことになるのでしょう。おそらく。急な病や怪我で寝たきりになってしまうかもしれませんし、高齢になると足腰が立たなくなってトイレまで歩けなくなり、寝床の近くに置けるポータブルトイレを使うようになる。ポータブルトイレも座ることができなくなれば、いよいよオムツの出番です。

天使の黒い戯言3 採血について

「いつもここに刺してるから、ここで刺すといいわよ」  あなたは採血されたことありますか?一度くらいはあるかな?もし記憶が残る範囲でない方はずっと健康で来た方。でも30代を過ぎてやったことがないとなると、健康診断を受けたことがない可能性があり、それはそれで心配です。  さて今回は採血を何度もされている方が時々発する上記の言葉についてです。おそらく看護師への親切心と、なるべく失敗されずに1度で終わらせたいという気持ちで言うのかな……と思うのですが。はっきり言って私にとってはプ

天使の黒い戯言2

「あなたが入院したらお見舞いにきてくれる人はいますか?」  もし一人でもいたら、あなたは幸せだと思います。なかにはいるんです、誰も見舞いにこない患者様が。何ヶ月たっても、具合が悪くなったと病院から電話しても誰も来ない。そして死を迎えても誰も来ない。それはとても寂しいもの。  今までの経験ではそういった見舞いに誰も来ないという患者様は高圧的でわがままな方が多い。看護師からしても「あぁ、担当したくないなぁ」と思わせる人。元気だった頃からわがままだったとしら、そりゃ誰も寄り付か