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閉ざした心を、開いてくれるような。はじまりの出会い。星の王子さま。

今日は、メディアパルさんの
募集企画に参加します。

調子が悪くて、本が読めないときでも
読むことができた絵本。

子どものときに
大人になってから

落ち込んだとき
嬉しいとき

そのときどきで違った
表情を見せてくれるように感じます。

前に読んだときには気づかなかった
まったく違う見方に気づかされて
ハッとすることがあります。

そんな思いがけない
瞬間に出会えたとき。
たまらない気持ちになります。

ずっとずっと長い間
すごしてきた絵本は

思い出のような
お守りのような
心の友達のような
かけがえのない存在です。

今日紹介するのは、サン=テグジュペリの「星の王子さま」です。

とても有名な作品ですが、はじめは
かけがえのない存在ではありませんでした。

わたしが、最初に読んだのは
小学生のときだったと思います。

そのときは、キツネの話は
印象に残っているのですが
他の場面は、よく分かりませんでした。

それでも少しずつ時間をかけて
かけがえのない存在になりました。

星の王子さまを好きになってから
人にオススメしたり、プレゼントしたりすることがありました。

星の王子さまを
読んで良かったという人もいれば

悲しいことに、数ページで読むのを
やめちゃった人もいました。

「星の王子さま」を大切な本という人もいれば

想像していたのとはちょっと違って
途中で読むのをやめてしまう人もいる作品です。

だからこそ星の王子さまを、読んで良かったって人に
出会えたときは、すごく嬉しい気持ちになる。

優しいタッチで描かれた可愛らしいイラストと
「星の王子さま」という魔法のようなタイトルからは

小さな王子さまが
いろんな星々を旅をして
小さなお姫さまと出会うような

星座の神話や
恋とファンタジーのお話を
想像してしまいます。

もうそれだけでドキドキして心を
刺激されてしまいそうです。

でも読んでみると、その想像とは違った世界でした。

「星の王子さま」というタイトルですが
主人公は砂漠に不時着した飛行士です。

飛行士が6才の幼少期を思いだすシーンからはじまります。

飛行士が6才のときに
ヘビに飲まれたゾウの絵(絵1号)を描いて
大人たちに見せました。

でも大人たちには、帽子にしか見えませんでした。

こんどは、大人たちにもわかるように
ヘビの体の中に入っているゾウも
いっしょに描きました。

ヘビに飲まれたゾウの絵(絵2号)です。

それでも、大人たちは絵に関心を持ちませんでした。

そして、6才のぼくは絵を描くことを
やめてしまいました。

そして舞台は、砂漠に飛行機が不時着した
飛行士のシーンに変わります。

周囲には、誰もいません。
移動手段もなくて
一週間の飲み水があるかどうかです。

そんな状況で出会ったのが王子さまでした。

最初は夢かまぼろしかと
思ったけれど、現実でした。

あと、どのくらい生きられるだろうかという状況で
王子さまはこういいます。

「ね・・ヒツジの絵をかいて!」

飛行士は、おどろいて、不思議で
いつ死ぬかもしれないところで
ヒツジの絵なんてって思うけれど
絵を描こうとします。

でも、飛行士が描ける絵は
限られています。

6才のときに描いた
「ヘビに飲まれたゾウの絵」を描きました。

「ちがう、ちがう!ぼくはヘビにのまれるゾウなんか、いやだよ」
「ぼくは、ヒツジがほしいんだよ」
王子さまは、そう言いました。

飛行士は、王子さまの話をききながら
何度も、何度も描きなおしながら
ヒツジの絵を描きました。

閉ざした心を、開いてくれるような、とくべつな出会い。

飛行士との初対面での第一声が
「どうしたの?」でも「大丈夫?」でも
「はじめまして」でもなくて
ヒツジの絵を描いて」という王子さま。

きっと、飛行士が描いた絵を
帽子にしか見えない大人たちだったら

絵を描かなかったと思います。

でも、飛行士は絵を描きました。

6才のころから大人になって砂漠で不時着するまで
誰一人として、理解してもらえなかった
「ヘビに飲まれたゾウの絵」を
たった一目みただけで分かってもらえたこと。

それは、飛行士にとって
どんなに嬉しかったことでしょうか。

そして、王子さまが
いろんな星々を旅しても
出会うことができなかった
ヒツジの絵を描いてくれる人。

何度も何度も描きなおしてくれるなんて。

それは、王子さまにとって
どんなに嬉しかったことでしょうか。

飛行士が、いままで誰からも
求めれられることがなかった絵を
描いて描いてと求められること。

それは、もう至福のときではないでしょうか。

こうして、飛行士と、王子さまは知り合いになりました。

このはじまりのシーンには、名言は登場しません。
でも、たいせつなシーンです。

日常で少しだけ、たいせつな話をしたいとき。

でも、うわの空で、きいてもらえてないって感じたり
途中で話をさえぎられて、的外れなことが返ってきたりしたら

わたしの話し方が
悪かったのかなって落ち込んだり

話すんじゃなかったなって
後悔しちゃうかもしれません。

そしてすこし、心を閉ざしてしまう。

だからこそ、たいせつな話を、
心の奥の想いをきいてもらえたり
共感してもらえたりしたら嬉しい。

そして、少しずつ心を開いていけたら
もっと嬉しいと思う。

飛行士が子どもの頃に
大人に受け止めてもらえなかったからこそ

子どものような王子さまのために
絵を描きたいって感じたのかもしれません。

関心を持って、想像力を働かせて、
話をきいて受け止めて、絵を描いて
心の目で見て、大切なものに気づいたから。

飛行士と、王子さまはかけがえのない
とくべつな存在になったのかなって感じます。

「星の王子さま」の言葉や魅力は
中盤から最後の方が多いのですが
最初の方のシーンについて書いてみました。

はじめての人は、次のサイトが無料で読むことができます。


最後までお読みいただきありがとうございます。
みなさんが、素敵な本に出会えますように。

お題は絵本でしたが、書き終わったあと
星の王子さまは、絵本じゃないかもって思いました💦

でも絵本版もあるので、きっと大丈夫ですよね。

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最後まで読んで頂いて、本当にありがとうございます! 少しでも、あなたの心に残ったのなら嬉しいです。