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[二十四節気:秋分]秋茄子とレンコンのベジタブルキーマカレー

秋茄子とレンコンのベジタブルキーマカレー

二十四節気「秋分」

地球暦が示す秋分

2024/9/22〜10/7「秋分」

僕の住む飛騨では秋分をむかえて幾分秋らしくなってきたような気がします。昨日からの雨が気温を下げてくれているのですが、一方でその雨によって能登半島近辺では大雨特別警報が発令され、その大雨により今年元日の大地震から復興真っ只中の輪島市、珠洲市他大洪水となっているという現状。
被災地の方には心よりお見舞い申し上げますとともに、飛騨スパイスカレー研究所でも少しでも心を寄せながら何か復興のお手伝いにつながることを進めていこうと思っております。

今年は本当にいろいろな事が起きてます。
そんな中、地球暦に目をやり二十四節気を自然のリズムとして感じることでこのリズムを軸とした自分の中での判断基準が生まれてきています。
何が正解で、何が間違っているのか?
判断するまでのプロセスで学びを得ながら進んでいくしかないですね。

収穫を終えた田んぼ

さて、我が家でもつい先日稲刈りを終えました。
自然栽培3年目なのですが教わった農法をだいぶ崩してサボったせいで沢瀉が沢山生えて収量は昨年に比べてだいぶ減りました。
それでもやはり自分でお米を育てることができる環境があるというのはとても恵まれているし、食の上流部にいれるということは生きていく上でとても大きなアドバンテージなんだと実感しています。

そして「秋分」。
「春分」から数えると1年の半分。折り返し地点です。
飛騨ではここから冬に向けて意識的に少しずつ生活のギアを落としていくフェーズ。
二十四節気カレーチャレンジも今回で12回目です。
本当は「春分」から始めたかったのですが「晴明」からのスタートになっています。「秋分」のカレーも新たなチャレンジとして作りましたので、ぜひお楽しみください。

野菜だけで作るキーマカレー

前回の「白露」から新しいテーマとして「発酵とローカライズ」をあげました。日本の発酵食品とスパイスカレーの掛け算がどんな答えを生むのか?
そんなことを考えながら、飛騨スパイスカレー研究所として重要な課題としてある、「夏至」でアップした無水チキンカリーと対極にある、動物性原料を一切使わないスパイスカレーに手を出して見ることに。

酒粕や塩糀、味噌…これらのチカラを借りて、動物性原料がなくてもコクのあるカレーを実現する!というのが今回のミッション。

というわけで、今回の秋分のカレーは
飛騨古川の酒粕と塩糀、自家製味噌、梅酢で味を整えた「秋茄子とレンコンのベジタブルキーマカレー」です。

【秋茄子とレンコンのベジタブルキーマカレー】

秋茄子とレンコンのベジタブルキーマ

つい先日、この二十四節気カレーチャレンジでもおなじみの自然栽培農家「ソヤ畦畑」さんから季節の定期便が届きました。
今回も沢山の野菜が届きましたが、その中でもひときわ輝いていたのが2種類のナスです。
真黒ナスと青巾着茄子。
共に盛りを過ぎて名残のナスですが、いうなればいちばん味が乗っている状態。今回はこの2種類のナスを主役にした動物性原料を一切使わないキーマカレーにチャレンジです。
…とは言いながらもスーパーの肉売り場の挽き肉の前で一瞬足が止まりました。「肉入れたほうが絶対うまいって〜」という誘惑を振り切って今を迎えています…

スパイスカレーを作るときにいつも僕がイメージするのは主役の具材や全体を持ち上げる、いわゆる「いい仕事」をしてくれる具材です。
肉を使わないキーマカレーというとぱっと思い浮かぶのが豆ですが、今回は豆ではなくレンコンを使いました。
レンコンは僕の作るレシピの中ではよく登場する「仕事人」です。
今回も職人レベルのいい仕事をしてくれました。

このキーマカレー、肉が入っていないことを忘れるくらい超絶うまいです!

あと今回のお米は玄米にしました。この玄米の食感も肉無しのカレーによくある物足りなさを補完してくれました。

【レシピ】

材料 ー4人分ー 

A .フェンネル(ホール) 小さじ1/2
A .ブラウンマスタードシード 小さじ1/2
A.イエローマスタードシード

□ココナッツオイル 大さじ3
□玉ねぎみじん切り 1個分
□にんにく(みじん切り)12g
□生姜(みじん切り)12g
□中玉トマト角切り  1個分
□ココナッツミルク 200g
□酒粕(練り) 大さじ1
□味噌 大さじ1
□塩糀 大さじ1
□梅酢 大さじ1
□アジメコショウ(青唐辛子・生唐辛子) 1/2本
基本のカレーパウダー”リッチ” 大さじ1
□れんこん 粗みじん切り 100g
□真黒ナス 2本(普通のナスだと1本)
□青巾着茄子 1個(普通のナスだと1/2本)

□赤ラディッシュスプラウト(かいわれ大根でもOK)適量

【作り方】
□下準備
・玉ねぎはみじん切りにしておく
・にんにく、生姜はみじん切りに、トマトは角切りにしておく
・アジメコショウ(青唐辛子・生唐辛子)は小口切りにしておく
・ナスは10mm角に、レンコンは5mm角に切っておく(だいたいでOK)
・角切りしたナスは5分ほど水にさらしてアクを抜き、ザルに上げて水気を切っておく。
・ナスとレンコンは別のフライパンにココナッツオイル(分量外:大さじ3)で焼色がつくまで炒めておく。

1.鍋に米油をいれAのホールスパイスとアジメコショウをテンパリングしたらそこにみじん切りした玉ねぎを入れきつね色になるくらいまで強火で炒める。
2.1ににんにく、生姜、トマトを入れ更に水分を飛ばし塩糀、味噌、カレーパウダーを入れ弱火にかけながらよく混ぜペースト状にする。
3.2に酒粕とココナッツミルク、梅酢、フライパンで炒めたナスとレンコンを入れ、中火にかけながらよく混ぜ、その後弱火で10分ほど煮込む。
※水分が足りなかれば100mlほど水を足す。
4.レモン1/4を絞り良く混ぜたら完成。ご飯とともに皿に盛り付け今回は赤ラディッシュのスプラウトをトッピング。


基本のカレーパウダー“リッチ”

今回使用したカレーパウダーは「基本のカレーパウダー”リッチ”」です。
長尾農園さんのオーダニックトマトパウダーに加え、シナモン、オールスパイス、スターアニスなど深い香りが楽しめるスパイスを調合してあります。これ、実はもともとベジタブルカレーを作るときにトマトの旨味やスパイスの深い香りで美味しさを補完するという設計で調合してあります。
今回はその設計のとおりに大活躍してくれました!

基本のカレーパウダー”リッチ”はコチラからご購入いただけます。

【万願寺とうがらしと飛騨きくらげのアチャール】


万願寺とうがらしと飛騨きくらげのアチャール
この色艶がたまりません

今回の「ソヤ畦畑」の季節の定期便に入っていた万願寺とうがらしがあまりにも色艶良く美味しそうだったので飛騨きくらげと合わせてアチャールにしてみました。皿に彩りに黄緑色が鮮やかな鈴ピーマンも入れてあります。赤く完熟した万願寺とうがらしの甘さとのコントラストや飛騨生きくらげの食感が楽しめ、何よりこのキーマカレーに良く合います。

【レシピ】

材料 ー4人分ー 

□下準備
・万願寺とうがらし、鈴ピーマンは種を取って食べやすい大きさに切る。
 ※飛騨スパ研ではスプーンでもすくいやすい10mm位の大きさに切っています。
・飛騨生きくらげも10mmほどの大きさに切る

A.ブラウンマスタードシード 小さじ1/4
A.イエローマスタードシード 小さじ1/4
A.フェヌグリークシード 小さじ1/4
□米油 小さじ2
□ごま油 小さじ1

□万願寺とうがらし2本(緑・赤1本ずつ)
□鈴ピーマン 3つ
□塩糀 大さじ1
□梅酢 大さじ1
□レモン汁 小さじ2(国産レモン推奨)

【作り方】
1.鍋に米油・ごま油をいれAのホールスパイスをテンパリングしたらそこに万願寺とうがらし、鈴ピーマン、生きくらげを入れてさっと炒める
2.1塩糀、梅酢を入れ弱火にかけながらよく混ぜ、最後にレモン汁を入れたら完成(冷蔵庫で冷ましても美味しく食べられます)

というわけで、今回も美味しく出来ました。
気がつけばヴィーガンの方も楽しめるスパイスカレー!
秋の野菜が最高に美味しい季節です。
ぜひ皆さんチャレンジしてみてください〜


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