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ぽぽら
2024年11月18日 19:24
ほしいものは今何ひとつありませんどうしてもひとつだけっていうのなら今すぐこのてのひらにそのてのひらをかさねてください君の裏通りにあるずっと前から閉ざされていた内輪の窓はもうすぐひといきれであたためられてゆくでしょうさみしがり屋の君を僕はいつも探していましたあかるいふりをして言わずのかげを隠すからすぐに辿りつける角をなんどもなんども曲がりそびれていたのです
2024年8月5日 22:09
【透明】いるのかいないのかときどき人によくわからないと言われますときどき透明が怖くなります交差点を渡る人ごみに紛れて私はどこかにいなくなるような気がしますいるのかいないのかわからない透明に飲まれてしまいそうでついつい確かめるように歩道に力をいれてコッツコッツと歩いてしまいます渋滞のクラクションが響きますさっきまでうつくしい円形だった見事な夕日さえほろりほろ
2024年6月25日 00:49
動物園のキリンが僕たちと違う方角を見ている君はあれからすぐにフラミンゴの方角にみとれて 僕と違うところを見ている今日の風はどこ吹く風広場の風見鶏は屋根の上でくるくるとまわりっ放し東西南北にいそがしい日曜日の動物園 おおぜいのひとはどうしようもないくらい ひとである一日を忘れて陽ざしの満ちる方角にあふれていた時々そんな日が 僕たちにあってもいいじゃないか ひと
2024年5月13日 18:57
キミがどこへ行こうとしているかはダレも知らないボクだってボクがどこに行くかなんてわからない今はヒトのいのちがどこへ行ってしまうかということよりももっと知らないといけないことが山ほどあってボクタチはその道の途中住み慣れたガラス窓に映る空は堂々と生きてボクは堂々とボクとして生まれてきたはずなのにいつの頃からかボクの中の何かが何かになろうとして泣いていたんだだけどどう
2024年3月10日 19:54
目覚めても幾度目覚めても鳥になることはない翼なんて生えない朝の光シーツにうずくまって覚めることのない夢を抱えていたカーテンの向こうの空を見ていたとべない空を見ていた大空よ僕たちは鳥になんてなれないその青さを手にするにはどこから辿りつけばいい?願いあって祈りあっても翼は生えないだけど僕たちはゆくよひしめき広がる平面の景色を何があってもうつむかないってこと