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【2021年】おすすめの洋書

おはようございます、元町ひばりです。

noteを始めた当初、自分の好きな小説についても話したい、なんて思っていたのに、今日までほとんど本の話をしてきませんでした。

今日は(やっと!)本の話をしたいと思うのですが、以前「空を飛ぶこと、他言語を理解すること」でお話した通り、私は毎日洋書を読むことを日課にしています。

そこで、今回は、2021年に読んだ洋書の中から、皆さんにおすすめしたい本を5冊選んでみました。

私と同じように洋書を読むのがお好きな方はもちろん、これから洋書に挑戦したい方、日本語に翻訳されたものを読んでみたい方にもおすすめできる本ばかりです。

私の主観ではありますが、星の数で読みやすさも併記しますので、本選びの参考にしていただけたらと思います。

でも、大事なのは「読めるか?」ではなく、「読みたい!」か、です。
もし、今回ご紹介した本の中で「読みたい!」と思えるものに皆さんが巡り会えましたら、嬉しく思います。

1."Little Women" Luisa May Alcott

読みやすさ:★★★☆☆
若草物語』という邦題で知られる、この作品。聞いたことがある方も多いでしょう。

私が初めて『若草物語』を読んだのは、小学生か中学生の頃だったと思うのですが、「名作!」みたいな顔をした本だと思って敬遠していた自分に怒りたくなった作品の一つです。

小難しい話かな……と思っていた予想が見事に裏切られ、個性豊かな四姉妹と、彼女たちの生きざまの虜になった私は、いつか原書で読みたい、読みたいと長いこと思っていました。

洋書を読む習慣をつけてもしばらくは、”Little Women”はハードルが高いと思って、去年の初めまで挑戦せずにいましたが、実際に読んでみると、思ったより読みやすく感じました。
日本語で読んでいたからというのもあるでしょうが、やはり、作者の語り口の引力が強いようにも思います。
読んでいるうちに、自然と引き込まれるのです。

あと、ドイツ語フランス語が使われている箇所があり、ドイツ語学習者としては本当に面白く読むことができました。(フランス語は少し歯がゆく感じましたが……)


2."Be Water, My Friend" Shanonn Lee

読みやすさ:★★★☆☆
この本との出会いは、全くの偶然で、題名も作者さんのことも少しも知らないまま読み始めました。
本屋さんで「面白い本、ないかなぁ」と探し回っていた時、最初のページの文章に惹かれたのがきっかけです。

"Empty your mind,
 Be formless, shapeless, like water.
 You put water into a cup; it becomes the cup.
 You put water into a teapot; it becomes the teapot."……

"Be Water, My Friend" Shannon Lee

同じように、何か惹かれるっていう方、いらっしゃいますか??

実はこの言葉、ブルース・リーさんの言葉で、有名らしいのですが、なぜそれがこの本の冒頭に書かれているのかというと、この本の作者、Shannon Leeさんは、ブルース・リーの娘さんなんです。

お父様のもっていた人生観・人生哲学というものを彼女自身の体験も踏まえながら伝えてくれるこの作品、日本語にも翻訳されているようなので、「惹かれる!」と思った方はぜひお手に取ってみてください。


3."Who moved my cheese?" Dr. Spencer Johnson

読みやすさ:★★★★★
チーズはどこへ消えた?』という邦題で知っている方も多いかもしれません。私も、面白いタイトルの本があるものだと思っていました。けれど、何となく手に取らずに過ごしてきてしまったので、「せっかくなら」と英語で読むことにしました。

この作品は、平易な英語が使われており、かつ短いので、とても読みやすく感じました。

短いお話とはいっても、だからこそ、誰もが自分の生活や人生の状況に置き換えて読むことができる、素敵な作品です。

本の中にちりばめられているメッセ―ジもシンプルなものが多く、自分の心にとめておきやすいのも嬉しい点です。

私の心に最も残ったのは、このフレーズです。

"What would you do if you weren't afraid?"

"Who moved my cheese?" Dr. Spencer Johnson

恐怖の感情が自分のブレーキになっているな、と感じた時にこの言葉を思い出すと、何だか勇気が出る気がします。

4."Tuesdays with Morrie" Mitch Albom

読みやすさ:★★★★☆
こちらも、『モリー先生との火曜日』という邦題でご存知の方が多いかもしれません。ALSという病気により、死が目前に迫ったモリー先生との会話を、彼のかつての教え子であるミッチ・アルボムさんがまとめた本です。

ノンフィクションだからか、言葉の一つ一つに重みを感じることができます。

といっても、重苦しいというわけではなく、読むことで自分の人生への態度や考え方を静かに振り返ることができる、そんな作品です。

私の印象に残ったのは、ミッチ・アルボムさんからの「一日だけ完璧な健康状態でいられるなら、何をするか?」(意訳)という問いに対する、闘病生活の長いモリー先生の答えです。

モリー先生は、ミッチ・アルボムさんの予想に反したことを答えるのですが、この箇所を読んで、私自身、普段どれほど地に足のついていない「完璧な幸せ」を心のどこかで求めているのか、ということに気づきました。

そんな、小さく、けれども深い気づきが沢山得られる本です。


5."Silence" Shūsaku Endō

読みやすさ:★★★★☆
遠藤周作さんの小説、『沈黙』の英語版です。キリシタン迫害時代、危険を承知で日本に渡ってきた司祭のお話で、日本語では何度か読んだことがありました。無宗教の私にも響くものがあり、折に触れて手に取りたくなる、そんな本なのです。

日本語が原書の洋書は"Silence"が初めてなのですが、読んでよかったなと思います。

なぜなら、日本語で読んだことがある作品なので、「あの日本語の表現が英語だとこうなるのか」という発見に繋がり、勉強になったからです。

また、英語で読むなかで、日本語よりも理解しやすい部分もあり、作品をより深く理解できた気がしました。

英語の方が読みやすく感じるところがあるというのは、私自身、驚きましたが、「日本語で書かれた本を英語で読む」という新しい洋書の楽しみ方を見つけたように思いました。

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最後まで読んでくださった皆さん、ありがとうございます!

本の内容に触れ過ぎないようにしながら(新鮮な気持ちで読書体験をしていただきたいので!)、おすすめの本について語ってみたのですが、いかがだったでしょうか?

私は、2021年にどんな本を読んだか振り返る時間が持てて、書いていて楽しかったです。読んでくださっている皆さんにも、それが伝わっていたら、嬉しく思います。

それでは、また来週、お会いしましょう~



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