垢ぬける=乾燥肌??入浴学から学ぶ、スキンケア
雑学から学ぶ
その後、少しずつですが、入浴検定の勉強をしています。
お風呂に関する知識を身につける為にテキストを読んでいるのですが、雑学的な話が面白かったりもします。
「垢ぬけた」という表現の由来を知りました。
その昔、きれい好きと言われる江戸っ子は、 熱いお風呂に我慢して入るのが自慢で、高温の銭湯に朝と晩に必ず入る人が多かったとか。
お風呂に何度も入って、肌から垢が落ちたツルツル状態を自慢し、それを表した言葉が、 「垢抜けた」だそうです。
「垢ぬけた江戸っ子」は乾燥肌だった!?
現代とはちょっと違う感覚の「垢ぬけた」ですが実はこの「垢ぬけた」状態、 肌が乾燥していたということになります。
お湯に浸かると、角質全体が、水分を吸い潤っているように感じますが、これはあくまで一時的。
お湯に浸かれば、皮脂やセラミド(細胞間脂質の一種。細胞同士をつなぎ、水分保持の働きをしている)は流失します。
これは、人がもともと持っている、角質層の水分をキープする「天然保湿オイル」が減っていくことになるので、結果、水分を失うことになります。
また、お湯の温度が高温であればあるほど、 脂質は流動性が高まるので、皮脂は流れ出ていきやすくなります。
※42℃を越える熱いお湯だと「ヒスタミン」という炎症や痒みの原因となる物質が出来やすくもなるので、肌が荒れやすくなります。
江戸っ子は、きれい好きで、お風呂でさっぱりしていたけれど、肌が乾燥していた、ということになります。
ホメオスターシス(恒常性)も活かしつつ、スキンケアを
もともと、人には身体を常に同じ状態にしておく機能、ホメオスターシス(恒常性)が備わっています。 なので、お風呂上りに多少、肌が乾燥していても自己の力でもとの状態に戻そうとする力はあります。
ある調査では、角質層が吸収した水分は、お風呂を出て約10分で消失し、皮膚の水分量は入浴前の状態に戻ると言われています。
もっと短い時間で、水分が失われる!と感じる方。お風呂上りは出来るだけ早く保湿したい!という方もいらっしゃるでしょう。
10分以内を目安にケアするとよさそうですね。
熱いお風呂が好きだという方は、保湿剤やクリームなどをぬったり、保湿剤入りの入浴剤を活用するのもよさそうです。
美容師の手も「垢ぬけた」状態!!
美容師の手荒れも、濡れている時間が多いからこそ、起こりやすくなります。
濡れていると、皮脂や天然保湿成分が流失している状態になるので、乾燥し、炎症を起こしやすくなります。
薬剤がついたらきちんと洗い流し、拭き、こまめにハンドクリームを塗りましょう! というのはそのためです。
最近は、在宅時間が長くなり自炊や洗い物が増えた為、手荒れが気になる方も多いと聞きます。
知人で、定年退職後、主夫生活になり炊事などで、一気に手荒れしやすくなったという人もいました。
「肌、丈夫なので平気です!」と言っていた 私も、年齢とともにそうも言ってられないなと 感じるようになり、ハンドクリームを塗るようになりました。 (加齢とともに天然保湿成分も減っていくので)
健康と美容にまつわることは、知れば知るほど面白い。そして、身体にまつわることはあれこれと繋がります。
また雑学も交えながら、インプット、アウトプットしていきます。
Aya Horiguchi