【前編】美術業界はなぜギャラリーストーカーを引き寄せてしまうのか
※注意※この記事は前編・後編に分かれます。
※今回の記事内で、発達障害・精神障害についての記述があるが、
すべての発達障害・精神障害の症状がある人に該当する話ではなく、特性の出方や度合いは人によって大きく異なるということをあらかじめご理解いただきたい。
※筆者はハラスメントや発達障害・精神障害の専門家ではなく、以下の内容はあくまでも筆者の経験からの一考察であることをご了承いただきたい。
※あくまで「なりやすい」・「傾向にある」という内容であり、自覚のある読者が特性を事前に理解し未然に防ぐことを目的の一つとする記事である。
※発達障害・精神障害とギャラリーストーカーの関連性について、気分が悪くなったり、気分を害しそうな可能性がある場合は、今回の記事の購読をご遠慮いただきたい。
※障害だからギャラリーストーカー行為は仕方が無い・我慢すべきということを言いたいわけでは決してないことも強調する。
※定型発達者、健常者だからといって安心はできない。ギャラリーストーカーの特徴に当てはまっているならば改善・注意すべきである。
昨今のギャラリーストーカーを扱う記事やSNSを見ると、
「ギャラリーストーカー=スケベなおじさん」
というような表現が目立つ。
これでは、アート鑑賞をするすべての年配の男性に対する偏見を生むばかりである。
筆者は、ギャラリーストーカー加害者に性別は無関係であると考えている。既出の記事でも、女性もギャラリーストーカーの加害者になりうるということを強調した。
ただの「スケベなおじさんの悪ふざけ」と誤解されてしまわないように
ギャラリーストーカーを深堀していく。
美術業界はなぜストーカーを引き寄せてしまうのか
美術業界以外でも、コンビニやスーパー、アパレル店舗など、
さまざまな店舗の従業員に対してストーカー客が現れることは少なくない。
しかし、それに比べて美術業界は、作家一人あたりが遭遇するギャラリーストーカーの人数の割合がさらに高い印象がある。
会場の立地の違い、迷惑行為の度合いの違いはあれど、
在廊すれば期間中1人以上には要注意人物に遭遇するだろう。
なぜ美術業界はストーカーを引き寄せてしまうのか
考えられる要因は次の通りである。
・若手作家、女流作家をテーマにしたグループ展が多い
・すぐ会える作家、親近感のある作家商法
・美術鑑賞は年配者に多い趣味なので、教え魔が現れやすい
・ターゲット(作家や販売員)と会場内で二人きりになりやすい
・ターゲットの作家が会場に居る日時がわかる(作家在廊日が公表される)
・時間無制限で作家や販売員と話が出来る
・作家や販売員がギャラリーストーカーの対応に慣れていない
・常連客や購入者の言動を否定できない、断りづらい。
・個人経営や人員不足の画廊が多く、ストーカーや迷惑行為に対処できることに限界がある
・作家が顧客にプライベート情報・個人情報教えがち(連絡先や配送元に、プライベート使用の携帯電話番号や自宅住所を指定してしまう。)
・作家にギャラリーストーカーを引き寄せる性質の人が多い。(次回以降に詳しく)
そして、
・生きづらさを抱える人はギャラリーストーカーになりやすい。
今回はこれについて詳しく述べる。
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