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【鯛の鯛】ニシン
全然上手く撮影できなかったし料理も大失敗してしまったので、長らく「下書き」に放置していた記事。ようやく最近見返す勇気が出て、これも自分、これも経験、と少し落ち着いて受け止められるようになりました。
別に失敗したものを載せる必要はないのでしょうけれど、何年後かに「こんなこともあったな」と自分の足跡を振り返るためには載せておきたいな、と思いました。今回は失敗まみれのお話です。
遡ること4月。お魚を探して大好きな角上業類へ行ったところ、ニシンが2匹300円で売っていました。安い!ついでに、カナガシラ大小3匹300円、マイワシ2匹100円もおいしそうだったので購入しました。
ニシンは3枚におろして塩焼きにする予定だったのですが、店員さんに「ニシンは内臓も丸ごと食べるのがおいしいんだよ。鱗だけ取ったらいいよ。」と教えてもらったので内臓は残し、鱗だけ取ってもらいました。
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一番太っているニシンを選んだので、白子が期待できそうです。昨年は卵を楽しんだから、今年は白子を楽しみます!
…ちょっと待て。「まるまる一匹×2」ってどうやって焼けばいいんだ?いつも魚は3枚におろしていたから、フライパンで焼いていました。フライパンでは火が通るのに時間がかかりそうだし、トースターやオーブンはうちにはありません。…まさか、魚焼きグリル!?
恥ずかしながら、魚焼きグリルを使ったことがありません。なぜかって、使い方がよく分からないから。しかし、このままではおいしいお魚を食べることができません。腹を括り、ニシンに塩を振って臭い消しをしている間に、急いでネットで調べました。
ふむふむ。水を少しだけ入れて、魚を置いて焼くだけ。簡単だ!余熱で少し温めてから魚を焼くとさらにふっくら…なるほど!アルミホイルを敷けば汚れが少なくて済む…素晴らしい!
ということで、人生で初めて魚焼きグリルを点火させました。…くさっ!一度も使ったことのない魚焼きグリルは、ホコリが燃えているようで(ネット調べ)ガスの臭いを発しました。これってガス漏れしていないの?大丈夫?
とっても不安な中、半ば強引にニシン2匹を置きました。うちのグリル(グリルに大きさがあるのかどうか分かりませんが)では、ギリギリ入る大きさでした。
4分経ってからひっくり返し、さらに5分焼きます。心なしか魚の焼ける良い匂いがしてきました。ガス漏れじゃなくてホッ。
ところが…そもそもニシンを焼くときには切れ込みを入れておかなければならなかったようです。皮が弾け、背中がぱっくり割れてしまいました。また、お腹も割れて白子が飛び出てしまっていました。
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さらに、うちの魚焼きグリルは新しい型であり、お水を入れる必要がなかったようなのです。無駄に水を引いたことで、身や内臓がべちゃべちゃになってしまいました。蒸したことになってしまった?
アルミホイルはもちろん破け、べちゃべちゃになったニシンの脂汁が受け皿(?)の水と混じってタプタプに…どうしよう!!それはもう大惨事でした。
中身がベチャッとしているので、「鯛の鯛」を取り出すのも一苦労でした。なにせ、内臓を取っていないのですから。
味はおいしかったですが、なんだか悲しい結果になりました。
そしてその「鯛の鯛」に、またまた悲しい思いをすることになりました。どれだけ探しても、魚の形をした「鯛の鯛」が見付からないのです。内臓と一緒に食べたかな?この辺りにあるはずなんだけど…と一生懸命探したのですが、やはりありません。
ニシンを反対側にひっくり返し、今度は丁寧に骨を外して確実に探すことにしました。手が魚まみれ(表現が…)です。
ようやく見つけた骨にびっくり!私が探していた「魚」の形をしていなかったのです。これは見付からない訳だ…。
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小さくて薄い骨だったので、スマホのカメラでは上手くとらえることができません。本当は「目」がちょっとタレ目で、身体の部分にたくさんの小さな穴が開いた不思議な骨をしているのですが…。
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そんなこんなで、しょんぼり苦い思い出となった「ニシン」ですが、良いことももちろんあります。ここから魚焼きグリルの研究を続け、今では鮭の切り身でも何でもパパっと焼くことができるようになりました!水を引かなくて良いため片付けも楽ちんです。フライパンより楽かも?
何より、パリッ!ふわっ!というあの食感を一度体験すると、魚焼きグリルにやみつきになりますね。
これだから料理はやめられないし、おいしいものを食べることもやめられません!