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春の新卒・早期退職・変化する時代

この時期になると、新卒者の早期退職が話題に上がります。
私はフリーで仕事しているので、この辺りの事は自分自身関与はありませんが、早期の退職、退職率(ターンオーバー)のことについて少しお話ししようと思います。

私はかつて、飲食業のマクドナルドで7年程、社員として店舗勤務していました。21歳くらいから、採用なども担当し、勤めていた期間の中で100人近く、採用、従業員の教育を行ってきました。

今考えると、想像するだけでものすごく恥ずかしいマネジメントをしていたと思います。今、その仕事を行ったとすれば、恐らくは過去の自分よりは良い結果は出せそうな気もします。

マクドナルドは直営(本社直属)とフランチャイズ契約の店舗と二種類ありました。私はフランチャイズ契約の店舗で勤務していましたが、当時フランチャイズ契約の店舗は少ない現状でした。(現在はかなり多くなりましたが)
そのことから、本社の意向とオーナーの考えが混同し、社員に伝えられることも時にはありました。
今は、大変オーナーや先輩社員の方に感謝しておりますが、20歳当時勤めていたころは、大変厳しく指導され、何度もやめようと思う時や、過労で高熱をだしたりなど激務も多くありました。

と、なんだかんだ5年務めた後、自分の今後の進路を選択する機会があり、違う道を選ぶことになりました。

ここまでは、自分の会社員時代のお話しですが、少し自分自身の経験などを交え意見を書いてみようと思います。

退職について・・

もし、
”新卒の社員が1週間程で、退職の意向を伝えてきた時”
あなたならどういう風に答えてあげますか。

双方の将来を考えるのであれば、

・自分の一方的な感情での発言
・相手の根性や性格的な部分を批判するような発言
・会社の利益のみ追求する発言
・相手の将来を脅かすような発言

このような発言は避けるべきです。
そもそも、入社直後に”仕事を離れる”理由には様々な原因があるはずです。

①本人に原因がある場合
②会社側に原因がある場合
③本人でも会社側でもなく、第三者またはその他の因子による場合

①本人に原因がある場合
この場合、本人の”働く意思”に関係します。

・就職する事になったが、自分の想像していた仕事ではないと感じた
・実際に仕事してみたが、仕事についていけない
・仕事を行う、体力が不足していると感じた
・職場の人間関係についていけなくなった
・初めから辞めるつもりだった など・・

②会社側に原因がある場合
この場合は、会社、職場の環境やシステム自体に問題があるケースです

・入社直後、慣れていない状態でハードな仕事を与える
・募集の際、提示していた条件と異なる状況、環境で勤務させる
・サービス残業、無理やりな飲み会、上司による高圧的な姿勢など、会社全体の風習や環境を入社直後に与える(パワハラ含む)
など・・

③第三者、またはその他の因子による場合
この場合は、本人、会社側共に問題はなく、外的要因でやめざる得ない状況に遭遇したケースです

・入社直後、家族に不幸があった
・勤務はじめて間もなく、会社が別会社に吸収されてしまう
・天災に見舞われ、自身も会社側も被災してしまう
など・・・

パターンや状況に応じて、”入社直後の退職”には理由があります。

SNSでも、新卒の入社直後の間もない退職の情報発信には、様々な意見が飛び交っています。状況が異なるので、決まった答えはありません。

ではその時、どうすればよいでしょうか。

やはり職場の雰囲気、”人対人”のコミュニュケーションが非常に重要な割合を占めるかもしれません。

給与体制、職場環境、研修システム、などは会社側の努力で改善できる部分も多くあります。しかし、会社内のシステム以外、コミュニュケーションの部分となると個人それぞれ違ってきます。

現代でこそ、過去の経営体制より、職場環境やハラスメントに関する事は大きく改善されているところは多いと感じ、”人”に対する投資を積極的に増やしている企業も多くあります。

しかし、一部ではやはり、いまだに縦社会、年功序列、上司の発言主義、職人気質重視、このような経営体制の会社や企業があります。

私も仕事がら多くの経営者関連の方ともお話ししますが、割と上の世代(50代~70代)の経営者の方は退職に関する話題になると、
「最近の若い世代は、すぐあきらめ長く続ける努力が足りない」
という言葉をいまだに聞きくことがあります。

10年前、20年前、30年前、それぞれ社会情勢が違います。
時代背景や、価値観が変動する中、働き方や働く意識そのものが同時に変化しています。

20年前以上は、情報取得の手段が今より少なかった為、退職の仕方がわからず、無理に頑張る、または無理に頑張る事自体が美徳という概念がありました。

しかし現代では、情報の取得が容易な時代です。入社した本人が違和感を感じたのであれば、それと同じ環境や状況をSNSやネットを通じて調べ、適切な会社かどうかを自分で判断する事ができます。

このような時代の変化は、ある意味ポジティブにとらえても良い部分かもしれません。

無理に劣悪な環境で働くこと=辛い事にも耐える力を育てる

という考え方は、現代社会ではあまり適切ではないと感じます。

それよりも、”自分らしく、自分の能力を発揮し、自分自身が生きがいを持って働ける環境”を望む働き方の方が、現代では確実に増えてきています。


会社は利益を生まなければ、ビジネスとして成り立つことはできません。
しかし根本となるのは、”人”です。
会社が変わらず、人を変える、という考えではどこかで壁にあたることでしょう。

大切なことは、

若い世代も、上の世代も価値観を押し付け合うのではなく、共有することです。


今の時代でも、様々な価値観を共有し、時代の流れを把握、対応し、変化し続けてきた会社程、多く生き残っていることが現実です。伝統的な技や仕事、業種であっても、社会からの需要や時代に変化、対応する力がなければ、恐らく今後は淘汰されていく事でしょう。


新卒社員、既存社員、お互いの価値観を共有し、個人それぞれの能力、会社の方向性が一致していく事でさらに利益や、事業拡大へと変化していきますす。

どのようなことにも、会社にとって”人”は一番大切にしていくべきことです。人とのつながりもより高めることは、ウェルビーイングな職場へと変化していく事にもつながります。

少しでも、多くの新社会人の方々が、働きやすい社会になれれば良いと感じております。




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