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第一印象から評価が下がってしまうビジネスパーソンの3つの特徴【ビジネスプロフェッショナルへの道②】
前回の「長期的に評価されるビジネスパーソンになる方法【ビジネスプロフェッショナルへの道①】」で、長期的に評価が上がるBS型のビジネスパーソンこそが本物であり、そこを目指すことがビジネスを長期的に大きく成長させるポイントであるということが、お分かりいただけたと思います。
ここからはいよいよ、そんなビジネスパーソンを目指すためには、どのようなポイントを抑え行動していけば良いかについて解説していきます。
※前回の記事はこちら
自己紹介
事業投資家の林周平(@HayaShu88)と申します。10社のグループ企業の経営と林経営塾を主催しています。
僕のプロフィールは以下をご覧ください。
まずは、前提から抑えよう!仕事における時間軸と接点
長期的に評価が上がるBS型のビジネスパーソンになるためのお話をする前に、まずは抑えていただきたい前提がありますので、まずはそのお話からしていきます。
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ひとつの仕事をとっても、いろいろなロールの方がいらっしゃると思われます。
バックオフィスやそうでない方、それぞれ自分に当てはめ、自分ならどのあたりかなど考えていただきたいんですが、ビジネスでは初対面、打ち合わせから取引が始まります。これは営業領域の話ですね。
他にも、初回取引や打ち合わせぐらいから同席するような、ディレクターみたいなロールの方もいるでしょう。
すると2回目以降は参加しなかったり、ディレクターも入らずに担当同士で次の話を進めるケースもありますよね。
2回目の仕事では1回目でお願いした内容と異なることがあります。「ちょっとこういう新しいこともできないか」とか「今回こういうプロジェクトを始めると思うんですけど、御社もどうですか」という、新たな、拡張性ある話になるなどです。
そこからは、より深い関係が築かれるようになります。「もっとガッツリやっていきましょうよ」とか「うちと組んでこうしましょうよ」とか「あなたがいるからこういう事業もやりたいんです」といった展開です。
こういった場合を踏まえ、自分の担当領域を思い浮かべてください。その案件は果たして1回目なのか、次回以降なのか?と。
要は、評価されているから次があるのか、第一印象がいいから1回目の機会が得られたのか?について考えてみていただきたいのです。
第一印象から評価が下がってしまう3つの理由
第一印象から評価が下がってしまう理由は大きく分けて次の3つです。
理由1:期待値を高めすぎている
理由2:短期利益を得たくて次の新規開拓に目が向いてしまう
理由3:実務遂行力が低い
一つひとつ詳しくみていきましょう。
理由1:期待値を高めすぎている
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一つ目は、期待値を高めすぎているケースです。
僕の最近のプロジェクトの中でも、「バーターでやりましょう」という話をしている方がいました。内容は、プロモーション動画を作る上で、いい人がいるため皆でその人に頼みませんか、という提案です。無料ということなのでそのお話に乗りました。
後日、動画製作者の方に「いつできますか?」と伺うと納品日を切ってくださいました。
しかしながら、その納期が守られることはなかった。そこで「どうなさいましたか」と尋ねると、こういう理由がありすみません、とのことでもう1週間見ることになりました。
次の1週間が経過しても、また納品されない。そこで「別に急かしているわけじゃないじゃないんですけども、どうなっていますか?」と聞くと、本当に申し訳ない、あと3日お願いしますと頼まれた挙げ句、4日後ぐらいに納品してきました。
しかも、依頼した内容と違い、こちらの意図が汲まれない微妙なものだと判断されるような仕上がりでした。
そこで「ちょっとこちらの依頼内容と違うので、修正可能でしょうか」と伺うと、以後の連絡が途絶えました。
こちらからすると、無料だしなにも急いでいない依頼なので、相手を詰めてもいないしちょっともう意味がわからなくなります。
それなのに、自分でコミットした内容を守れなくて、自尊心が下がり、最後は居心地が悪くなって返事せずに逃げてしまう。もはや誰得なのかというエピソードですが、これぐらいのことは、経験上大体年に3回は起こります。
このため僕は何も驚かないんですが、かわいそうに思います。最初から期待値を上げてしまうことを不思議に思います。
ただ、フリーランスの人はクオリティや成果で他のすべてと差別化を図り、勝負しないといけないため、こうなりがちです。
ここで「本当にできる営業とは、そもそも期待値を下げてから受注する」のだと強調しておきたく思います。
営業の神みたいな方にお話を伺う機会があって知ったことですが、営業が下手な人は受注する際にやっぱり期待値を上げてしまうが、営業ができる人はクロージングの段階で期待値をガンガン下げるそうです。
例えば「うちのサービスを買っても、そんなに成果は出ない可能性も全然ありますよ」といったネガティブなことを言って受注します。ただ、だからこそ受注後にもめることがありません。
話はそれますが、勘違いすべきでないのは、期待値を下げれば受注できるというわけではないためご注意ください。本当にできる営業は、期待値を「無駄に上げない」ものと捉えてみてください。
つまり、期待値を下げる必要はないものの、無駄に上げるのは望ましくないと覚えてください。
理由2:短期利益を得たくて次の新規開拓に目がいってしまう
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ベンチャーだと耳の痛い話もあるかもしれませんが、短期利益ではなく既存チームや既存客やチームを大事にしたくても、足元の現実がやっぱりそこまで甘くない。例えば、今月の売り上げに困ってる中では未来のことなんて考えられません。
未来を考えたり、既存客に役務提供したくても足元がバタバタでは実現不可能であるのだとわかったのなら、根本的な課題は「不安の解消」ですね。
これもBS/PLの話につながりますが、余剰があれば無駄を楽しめるようになります。
余剰がないから「無駄」がそのまま無駄に見えてしまう。このため、結論としては個人でも組織でも時間をかけてBS的経営力を高めていくべきです。
焦らずに済むように、しっかり次の準備をしていこう、少しずつでも何かを積み上げていこうということです。
理由3:実務遂行能力が低い
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3つ目は、実務遂行能力がそもそも低いのではないかということです。
そもそもビジネスプロフェッショナルなのであれば、まず自分を磨きましょうということに尽きます。
とはいえ、個人には得意不得意もあります。どこまでも磨くなんて難しいため、ある程度の諦めが必要です。
それならば、自分以外のリソースを駆使して実務遂行能力を高めればいいでしょう。
ビジネスのプロが「360°何でもできるスーパーマン」とは言いません。
その人がビジネスマンとしてしっかり特定の領域は確実に処理できれば良いのです。逆に言うと特定の領域外、自分のできないところには、「できる人」をあてがう能力があればいい。
さらには、自分の「できること」「できないこと」を理解する、期待値のコントロールができるなどもあれば十分です。何でもできるようになりましょうという話ではない。
ただ、自分以外の外部のリソースを使うにはコストがかかります。
コストについては、立場的に自分が払っている感覚がない方も多いと思いますが、コストには色々あります。お金、時間、マネジメントの労力などなど……。
このため、そのコストを捻出できる高利益体質を作る必要があります。
簡単なイメージとしては、「強みがあるからこそ、弱みをアウトソースできる」という捉え方です。
「強みがないのに弱みだけあるから、弱みをアウトソーシングする」だけでは全体の生産性が下がってしまいます。
「この人はこういう強みがあり、得意なことがある、でもここはできないからできないところはできる人にお願いしよう」というサイクルを得られるようになりましょう。そのためには、自分の武器を磨くという最初の話に戻ることも必要です。
第一印象から評価が上がり続ける3つのポイント
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今回5記事を通してみなさんにお伝えしたいメインテーマでもありますが、出会ってから評価が上がり続けるためのポイントは3つあります。
1つ目は信頼感、2つ目は価値の源泉です。これらを掛け合わせることで3つ目、「ブランド」が創出できます。
この3つを次の記事から説明していきますが、簡単に言えば継続的に価値を提供し続けていくことによって、個人でもビジネスでもブランドを作ることができる、ということです。
ぜひ「ブランド人」になってください。
ブランド人、ブランド会社とはつまりビジネスプロフェッショナルです。
ビジネスプロフェッショナルとなるためには、信頼感と価値の源泉をうまく使うことが重要です。
※次の記事はこちら
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