日比野は腹を括った。 「お、お花見とか興味ある?」 「いいね、行こうよ!!」 あまりにすんなり事が運んで彼は拍子抜けした。 「じゃあ桜を見れるカフェを探してみるよ」 「え……花は梅、菓子は月餅、花見にはやっぱ紹興酒でしょ?」 しまった、バイト仲間の彼女は弩級の中華フリークだった。