Asiatic jasmine キョウチクトウ科テイカカズラ属 属名trachelospermumは希語で首trákhēlos＋種spérmaで種の形を表す。種小名asiaticumはアジアを表す希語Asiatikósから。定家葛の名前は定家の式子内親王に対する想いの逸話から。

→Salvation Janeと言う別名は養蜂者にとってまた旱魃期に牧草として救いの存在である事が理由の一つ。属名Echiumはこの植物を表す希語echionから、種小名plantagineumは羅語で足の裏を意味するplantain＝オオバコの様なを表すが葉っぱの形から。

今日寒い。 けど、お茶の木が満開です。 寒い季節に悠々と咲くチャノキ。 ミツバチの蜜源にもなるそうです。 南に面したチャノキの生垣には、蜂や虫たちが来はじめています🐝 剪定しそこねて、ボーボーですけどね。味はかわらないよね。

East Asian mallotus トウダイグサ科アカメガシワ属　赤芽柏　生薬でもある　中国原産。属名Mallotusはギリシャ語で羊毛状（fleecy）のを意味するmallōtosより、種小名japonicusは日本の。英語別名the food wrapper plant。

elegance female holly アジア原産モチノキ科モチノキ属　属名Ilexはトキワガシを表す羅語īlexより、種小名integraは完全な・健全な・無傷のを表すintegerより。英語別名mochi treeなどがある。樹皮からトリモチが取れることからモチノキ。

fireweed アカバナ科ヤナギラン属　露語でиван-чайイヴァンチャイという名のハチミツの蜜源。北半球に広く分布。属名Chamenerionは希語で低いchamai＋西洋夾竹桃nerionから、種小名は既出のangustifolia細い葉。ハーブティーも愛飲されている。

vanilla メキシコ・中米・コロンビア・ブラジル原産ラン科バニラ属　華尼拉　属名と英語名は同じで、スペイン語で小さな鞘を意味するvaina由来、種小名planifoliaは平らなplanus＋葉foliaを意味する。蜜源ではなく、バニラビーン（バニラ豆）を入れた蜂蜜がある。

lavender 地中海原産シソ科ラベンダー属　属名Lavendulaはラテン語で洗うlavo由来で古代ローマ人が浴用香料などに使ったからとの事。39種あり、代表種angusutifoliaはangusutus細い＋folium葉。英語別名はtrue lavenderなど数種。

Japanese horse-chestnut 日本原産ムクロジ科トチノキ属トチノキ　属名Aesculusは羅語でブナ科の木を表す語、種小名turbinataは円錐状を表す。英語名の由来は実が栗に似ているところや馬などの病気を治す効果がある事などの説あり。マロニエは西洋トチノキ。

Satsuma mandarin ミカン科ミカン属　日本の蜜源と言えば…の一つ温州みかん。属名Citrusは古代希語で柑橘類又はヒノキ科の木thujaを表すkédros由来、種小名unshiuは中国有数の柑橘生産地温州市に因む。英語名はこの蜜柑の苗が輸出された地が薩摩との事から。

sainfoin マメ科イガマメ属イガマメ　ユーラシア大陸に分布する飼草。英語はフランス語の健康なsain＋乾草foinから。属名Onobrychisは古代希語ロバónos＋ガツガツ食べるbrúkhō、種小名viciifoliaは羅語でカラスノエンドウの葉。別名esparcet。

mellilot マメ科シナガワハギ属。ロシアの蜂蜜で知った植物でロシア語ではдонникドンニックと言う。属名Melilotusはギリシャ語で蜜méli＋クローバーlōtósからで、英語で別名sweet clover。19種ほどあり、写真は種小名officinalis（薬用）。

linden　アオキ科シナノキ属　西洋菩提樹／シナノキ。30種ほどあり、欧州種はlinden、英国ではlime tree, 北米種はbasswoodなど異名がある。属名Tiliaはこの木を表す羅語。種小名にはjaponica、cordataなど。菩提樹はクワ科イチジク属で別物。

powderbark wandoo 西豪州南西部固有ユーカリ属　名前が示す様に樹皮にはパウダー状の物質。蜂蜜名が単にwandooとされている事もあるが、wandoo属とは植物学的にはかなり異なる。種小名accedensは似ているを表し、wandooとの類似点があることから。

blackbutt 西豪州南西部固有のフトモモ科ユーカリ属。現地語で別名yarriとも言い種小名patensは広がるの意だが、木が広がって立つ様から。同名の豪東部固有、種小名pilularisは小さな球の意で実の事を指している。黒い幹の根元を持つのでblackbuttと呼ばれる。

wandoo 西オーストラリア州南西部固有のフトモモ科ユーカリ属。樹皮が白く堅牢な材となる低めのユーカリの木。種小名wandooはアボリジニの言葉だが、変種として種小名reduncaもある。こちらはラテン語で後ろにred＋曲がったuncusから。

black beech NZ固有のナンキョクブナ科ナンキョクブナ属。名前の由来は煤病菌が幹や枝を黒く覆うことだが、そのお陰で虫が樹液を吸い蜜が取れる。属名Nothofagusは偽ブナの意だが希語で南notoの間違いからとの記述あり。種小名solandriは瑞典人自然学者に因む。

desert mallee 小型のユーカリをmalleeと言う。Victoria Desert malleeと言う名称もあり、種小名は可愛いの意のconcinna。別の種小名trivalvaもデサートマリーと呼ばれるが、こちらはVictoria Spring malleeの事。

Paterson's curse ムラサキ科シャゼンムラサキ・車前紫。牧草動物への毒を持つ。1880年豪州NSW州に住むパターソン家の人が庭に植えたら近隣の牧草地を侵食した事からパターソンの呪いと言う名前がついたと言う説がある。別名Salvation Janeなどあり。→次に続く

karri　オーストラリア南西部固有のフトモモ科ユーカリ属。西オーストラリアでは最も高い木で、80m以上に及ぶものもある。種小名diversicolorはラテン語diversus＋colorで異なる色を持つを表すが、ここではkarriの葉の表裏の色を指す。現地の言葉でkarri。

tagasaste カナリア諸島原産マメ科エニシダ属。属名Chamaecytisusは希語で地面chamai+低木kytisos、種小名palmensisはマヨルカ島のパルマ市から。豪州でtree lucerneと呼ばれもしたが別植物との混同を避ける為スペイン語由来のタガサステ。

chestnut ブナ科クリ属。属名Castaneaは希語で栗kastaneaからだが国Castaneaまたは地名Castana由来。英語はそこから産出するナッツの意。日本の栗の種小名crenataは羅語で鋸歯状の事だが、葉の形状を表す。この属名はカスタネットの語源でもある。

white clover マメ科シャジクソウ・車軸草属シロツメクサ・白詰草。属名Trifoliumは３枚tria +葉っぱfoliumで古代ギリシャ語triphullonより、種小名repensは這うを表すラテン語repoから。全世界には260種類のclover=車軸草属の植物。

leatherwood タスマニア固有のクノニア科　属名Eucryphiaはeu +希語kryphia、良く隠されたの意、種小名lucidaは羅語で明るいを意味するlūcidusより。英語名は木の枝が皮の様な色だからとも木材の頑丈さからとも。蜜を出す様になるまで平均100年。

rewarewa ニュージーランド原産ヤマモガシ科常緑樹。属名Knightiaは園芸家・植物学者T.A. Knightに因み、種小名excelsaは非常に高いを表すラテン語から。rewarewaはマオリ語からで、英語ではNew Zealand honeysuckleとも呼ばれる。

manuka ニュージーランドおよび南東オーストラリア固有のフトモモ科ギョリュウバイ・御柳梅属の低木。属名Leptospermumはギリシア語の薄いleptóslと種spērmaから、種小名scopariumはラテン語で箒scōpaの様なを意味する。manukaはマオリ語。

bottlebrush 西豪州南西部に固有フトモモ科コバノブラシノキ属。属名Calothamnusは古代希語で美しいのkalosと低木を表すthamnosからだが、現在はMelaeuca属に変更。写真の種小名quadrifidusは四つに分かれるを意味し花の構造を表す。

jarrah 西オーストラリア州南西部固有のフトモモ科ユーカリ属。高さ40mにもなる巨木に２年に一度しか咲かない花から取れる蜜は貴重品で効能も高い。種小名は縁を持つを意味するラテン語marginataで、葉っぱの縁にある黄緑の葉脈から。jarrahはアボリジニ語から。

dryandra　西オーストラリア原産のヤマモガシ科。属名Banksiaは植物学者J. Banksに因み、種小名formosaはラテン語で美しいを表すformosusから。Dryandraは植物学者J. Dryanderに因む。2007年にドライアンドラ属からバンクシア属に変更。

Banksia rose 中国原産バラ科モッコウバラ。属名Rosaの語源はギリシア語のバラrhodonが語源とされており、英語rose、独語Rose、仏語rose、伊語・西語rosaなどの起源と共通している。種小名banksiae は植物学者J. Banksの夫人に因む。

firewood banksia　西オーストラリア固有のヤマモガシ科の植物。属名Banksiaは植物学者の名に因み、種小名menziesiiは自然学者Menziesの名に因む。Firewoodの意味は文字通りたきぎで、中期英語のferwodeから。独語Feuerholz。

white gum　豪州北部等原産フトモモ科ユーカリ属。同じユーカリ属アボリジニ語でmarriの別名はred gum。属名Eucalytusは良いを表すギリシャ語eu-＋覆ったのkalyptōsからで良い蓋。蕾の萼と花弁が合着して蓋状になる事から。種小名albaは白。

marri　アボリジニが薬の木と呼ぶ豪州南西部固有のフトモモ科植物、別名red gum。２年に１回２ヶ月間しか咲かない貴重な花。口内炎の時などによく頂く。属名Corymbiaは花房の並びを表し、種小名callophylliaは希語で美しいのcalosと葉のphyllonから。

false acacia　通常アカシアと呼ばれているがそれとは別物のマメ科ニセアカシア。フランスの庭師に因む属名Robiniaはハリエンジュ属を指し、種小名は偽りを表す希語pseudēsとエジプトサンザシを表すakakíaから。英語別名に黒・黄・白・緑のイナゴlocustがある。

milkvetch　蜂蜜といえばまず思い浮かべるのはレンゲだろうか？属名Astragalusは実または葉の形を指して希語で距骨を表すastragalos由来、種小名sinicusは中国を表す。英名はミルク＋ソラマメ属飼料の意で、ヤギの乳量を増やすと中世農民が考えていたから。

heather　ツツジ科植物の御柳擬はスコットランドによくある蜜源。属名Callunaは古代ギリシャ語で掃くのkallúnōから、種小名vulgarisは羅語で普通のを表すvulgārisから。Heatherは古英語hæddreからでドイツ語のHeideと同起源、荒野の植物の意。

つぶやき新シリーズ：ハチミツの蜜源　ハチミツをよく食しているが、蜜源によって全然味が違いどれを選ぶかは楽しみの一つでもある。このシリーズは蜜源の植物について語源とともに呟いていきます。英語のhoneyはドイツ語Honigやオランダ語honigと共通のゲルマン祖語hunagaから。