自然への入口はじめの一歩 子どもと一緒にガーデニング 第11回 蜜と虫たち
<東京都清瀬市、東久留米市、西東京市、新座市で配布中の地域情報誌「りあん lien」で連載中の「子どもと一緒のガーデニング」のweb版(18号)です。>
ガーデニングには自然と仲良く暮らすヒントがいっ ぱいです!自分も楽しみながら、子どもたちを自然の入口に連れて行ってみませんか?
お花を見ていると、色々な虫がやってきます。その多くが花の蜜を吸いに来ています。どうして花は蜜を持っているのかな? 花に訪れたハチやチョウチョを見ながらするお話のネタです。
1.きれいな花には蜜を吸いに虫が集まる
花が咲いていると、そこに蜜蜂や蝶々が舞い飛び、花の蜜を一生懸命吸っているのを見たことがありませんか?
「虫は嫌い!」というママも多いですが、花と蜜を吸う虫は持ちつ持たれつの関係で、どちらも欠くことができないのです。
今回は蜜を虫に提供してくれる花(「蜜源」といいます)と虫にフォーカスして、嫌いでもいいので、子どもたちとちょっと観察してくれるようになったらいいなと思います。
2.どうして花は蜜を持っているの?
花は、蜜を食べ物にする虫に蜜をあげるために、蜜を作っています。もちろんボランティア精神でそうしているのではなく、自分の花粉を同じ仲間の花に届けてもらって、タネを付けるためです。
3.きれいな花が咲くのは虫に見つけてもらうため
花は、色や形や大きさで、自分のところに来る虫を選んでいます。
小さな花には小さな虫が来ますし、潜り込むタイプの花には、蜜蜂などがやって来て、羽が大きい蝶々は苦手です。
黄色や紫の花は、蜜蜂など、赤は蝶々や小鳥(鳥も蜜を吸う種類がいます)にモテモテです。
だから、花粉を風などで運んでもらうスギなどの植物は、虫を呼ぶ必要が無いので、地味で目立たない花を咲かせます。
4.蜜源植物を観察しよう
そんなわけで、きれいな花が咲いていると、たくさんの色々な虫がやってきて、一生懸命蜜を吸っています。
これを、子どもとぜひ一緒に観察しましょう。
「花がきれいなのは、虫さんに『ここに美味しい蜜があるよ』と教えているんだよ」
「小さな花には小さな虫さんが来ているね?」
「蜂さんは、潜り込むのが上手だね!」
「蜂さんがこうやって集めた蜂蜜を、朝にパンに塗って食べているんだよ。蜂さんに、ありがとうしようか。」
など、会話のネタはいっぱいあります。子どもが自分で虫を探し始めて、教えてくれるようになったらしめたものです。
ちなみに、美しいけれど、八重咲の花には、あまり虫はやってきません。八重咲の花びらは、雄しべが変化したので、花粉がありません。ついでに蜜もつくらないので、虫も近寄らないのです。
なので、、虫のための蜜源として花を育てるときには、一重の花を選ぶといいですよ。
蜂などに近づきすぎると危ないなども、ついでに教えてあげてください。子どもとの素敵な時間を過ごしてくださいね。
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