冬花火押し込められた星の夢 ****悩んで先送りにしていた物を色々手に入れた。また今度、今回はいいや、この次に…それは一体いつ?… 何かが弾けたのかもしれない。 体の内で三尺玉が勢いよく弾けたんだと思うとなんだかすんなり腑に落ちた。溜め込んだ小さい星はまだまだあるやも。笑
涼風やすでに五感も鈍麻して **** 朝一に窓を開けると、あれ?今日はちょっと涼しくないか?暦の上ではそろそろ秋か?なんて考えつつ部屋の温度計を見たら27℃だった。25℃超えは熱帯夜じゃなかったっけ?色々と麻痺してきている。それとも順応と呼ぶべきか?
蚊遣香めぐりめぐって祖母の家 **** 今や我が家も祖母の家(笑)
秋の陽の茶渋ひとつが母の今 **** 食器棚から手に取ったマグカップの内側にシミを見て、母の老いを現実として受け入れきれてなかったことに気づいた。今まで出来たことが当たり前に出来る身体環境じゃないんだと。たぶん一番拒否してるのはアタシ。 母、先日やっと白内障の手術を終える。
春嵐唸るは大楠ばかりなり ******** 大きな楠で大勢の小さな葉っぱの擦れる音だけが聞こえる。
印字にて知る落葉の不甲斐なさ ******** 運転免許を持たない私に母を紅葉狩りに連れ出す手立てはもうない。 知らぬ間に新聞には落葉や落葉近しの文字。
味噌玉に解けて解ける秋の宵 ******** 味噌玉って便利ね。 具材探しの旅に出よう。笑
つきさんが柿の実のごと熟してく ******** オレンジのバリエーション!
熟れ梅が頬膨らます水の中
殴りたい昨日のアタシを簡単に冷麺でいっかと決めたアタシを 冷麺で良いよと自分で言うなんて ******** 馬鹿か…
煌めきも一息つけと養花天 ******** 花曇りのことを養花天というらしい。 お日様も朧な花曇りの日、街全体に紗が掛かったように色合いが鈍る。 鮮やかなモノばかり見てると目も疲れるだろう、張ってる糸を緩めなさい、薄ぼんやり見るだけで充分じゃないかと言われてる気がした。
垂れ込めて何をいたむか春霞
雪 落ちる間に溶けてしまうか春の雪 罪もなくただ煽られる春の雪 惜しまれることなき季節(とき)の涙かな ******** 雪と縁の薄い地だから思うんだろうな。雪深い地の方々お気をつけを
割れ爪や指一本の有り難み ******** あとで切らなきゃなと思ってた爪が割れた。「きちんと我が身もかまえ」と爪に叱られた気がした。爪一枚でこの不自由さ。
湯浴み後の春の息吹を胡麻汚し 地に芽吹く命いただき進める歩 ******** 菜花を美味しいと思うようになったのはいくつからだろう。
糠床に花菜しずめる冷えた夜
二つ三つやりたきことと春に立つ
満ち欠けは繰り返しゆく道理かな
明日から春だと告げる鬼の面
囀りに風もペダルも軽くなり ******** ちょいあったか。 チュンチュンじゃない鳥の声。そういえば最近聞いてなかったな?と。 春なのか?鈍いのはヒト科だけってことなのか?
首とつく箇所だけ昼夜着膨れて ******** ○○ウォーマーの有り難み
雪化粧する欄干に小正月 ******** 一月十五日が平日の中に埋もれてなんとなく節目のように思ってた区切りも消えた気がする。 小正月や女正月って呼び名が好きだった。特に何かをした記憶もないけど。 お正月は終わったよ。もう非日常を頑張らなくて良いんだよって言われてる気がしたな。
聖夜とはなんぞやと問うひとの居て 楽しさを自ら煽る力(りき)もなく 喜びの顔あれこそのハレの日か なにくれと変わらぬままに一夜開く
推しが居て良かったと思う年の暮れ
うすい豆春を丸ごと煮含めて 青でなく緑でもないその色を尊く思う時の尊さ ******** 同居人が得意じゃないので今まで買わなかったうすいえんどう。色綺麗だってことで彩り用に。 えんどうは初夏の季語らしい。うすいえんどうは今頃が旬のはずだけど。地域差か?よくわからん。
天も地も街も心も小町鼠あと何歩ある春になるまで ******** 窓越しの色は薄いグレー。本日雨予報。あぁ今の世の中の色だ って。 はじめにできたのは「小町鼠春まではあと一歩二歩」これじゃなんのこっちゃかわからんけど、音の並びはこっちのが好きなんだよなぁ。
午前五時ひとりしずかに白い息 電飾と縁なき町にも来る聖夜 八百万こえた神々つどう冬
舞い落ちる先すらあらぬ六花
かけがえのない微笑みが砕く冬
独楽鼠変わらぬ軸でゆうるりと ******** くるくるくる!と素早く動くことは出来ないけどそれでいいじゃんって。大きな何かは無理だけど今日一日の何かはきっとあるから。
たそかれと言ふ暇なく秋は暮れ
外界と繋がる硝子冬曇り
昨日今日生きた証の結露拭く
身の内の石を砕いてココア練る ******** 乾煎りのあと、極弱火でゆうっくりと練る。ココアの艶に出会えるまで。