『見下しによる寛容』を小説内で扱った。「寛容は美徳として、見下しは悪徳として書かれるべきであり、悪徳が逆説的に美徳を生むなどという話を書くべきでない」という人もいた。そう思うのは自由だが、それに従うか否かは私が決めるのである。そして従う気はない。
二項対立にして明確な結論は出さない。そうした物語に需要があると思ったのは、『デスノート』が大ヒットしていた時。月の扱いに不満な人が「どちらが正しいかは読者の判断に委ねてほしかった」と言っていました。反論も「月を正義とする解釈は駄目だ」であって。月ほど酷いことしてなければ良いのです