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旧伊藤伝右衛門邸を訪れて

子の為に靴下のやれつくろはむ暇ある日の嬉しきこゝろ 柳原白蓮『流轉』

1年前

【百年ニュース】1921(大正10)8月20日(土) 伊藤燁子(柳原白蓮)著『白蓮自選歌集』発行。白蓮は宮崎龍介と逢瀬を重ねていたが,この頃京都で龍介の子(長男香織)を身籠った。白蓮は夫の伊藤伝右衛門のもとを出奔する決意を固め,龍介と共に家出決行のための周到な準備を開始した。

【百年ニュース】1921(大正10)10月9日(日) 筑豊の炭鉱王,伊藤伝右衛門(60)と燁子すなわち柳原白蓮(35)夫妻がそろって福岡から東京に向かう。夫は知らなかったが,白蓮は過去10年間に与えられた衣類・調度品の始末を済ませ,宝石類は密かに東京から送り返すため携行していた。

【百年ニュース】1921(大正10)10月20日(木) 伊藤燁子(柳原白蓮)失踪。福岡に帰る夫伊藤伝右衛門を東京駅で見送ると,白蓮はそのまま宮崎龍介の宿に向かった。2日後に朝日新聞に失踪を伝えるスクープ記事が出て,次いで翌日には公開絶縁状が掲載され世間にセンセーションを起こす。

花子とアン

10か月前