クリエイターページなどに表示されるプロフィール文を新しく書き直しました。たくさんの時間と労力がかかりましたが、良く書けたと思います。 生のすべてにおいて美を為すことを主題とする私にとり、この文章もまた一つの大切な作品であります。 https://note.com/soh_igarashi/
生きられるはずのない生に ずっと たった独りで耐えて来た 信じ続けた人は 愛は 皆 去って行った 私が全身全霊を捧げて尽くしたもの そんなものは 初めから無かったのだと言わんばかりに 天は私に これほどのものを授けながら なぜこんな人生を与えたのか もう泪さえ出ない
社会によって人間を失格させられる男。発表以来、特別な心の支えとして多くの人に愛されてきたというこの小説はしかし、私を救わない。 最後のマダムの言葉が、もしその結論なのだとしたら――。 この黒々とした不気味な小説を、私は一人で抱えていられない。 誰かと心を分かち合いたい。
世の中にたえて桜のなかりせば春の心はのどけからまし 在原業平 (世に桜というものが全くなかったならば、春の心は穏やかであろうに) 業平は私が特に親しみを覚える歌人の一人です。古来より日本人が偏愛して来たと一般に言われる桜をこのように詠んだ彼の感性に、自らと響き合うものを感じます。
朝、床の中で目を覚ますと、しっとりした空気の中、雨の音が聞こえました。そのときの気持ちを詠みました。 妖気充つ 春の心をなぐさむる 花の雨こそ あはれなりけれ (不穏な気配に充ちた春の落ち着かない心を和らげてくれる、そんな桜の季節に降る雨こそは本当に趣深いものだ)
昨日の補足です。 あれは作者が身近な人々の死に相次いで見舞われる中、作られた句。十代の頃、大岡信さんの折々の歌で知って以来ずっと好きでいます。 昨日の私の文章は句の内容とやや異なりますが、それもまた春の乱れのひとつとしてーー。 →https://note.com/soh_igarashi/n/n1b196d9f3619
友がみなわれよりえらく見ゆる日よ花を買ひ来て妻としたしむ(石川啄木『一握の砂』所収)中学で出会った歌。異性との接点が全くない男子校。恋愛もセックスも夢の世界の出来事だった。思春期の鬱屈を晴らす光を文学に求めつつ、きっとこんな気持ちを分かってくれる女性と恋がしたいと憧れていた。
映画『ひらいて』。原作は綿矢りさ。 憧れの彼には秘密の恋人がいた。距離を縮めた二人の女子高生は未知の性愛の扉をひらく。 性的興味や好奇心などではない。男である自分には決して叶えられない、甘く濃密な美と官能に浸る少女たちに対する狂おしいほど真っ直ぐな羨望が、私の胸を締めつけた。
『Art of Life I:生きるための遺書 第一部 後編』に第十一章「星梅鉢と二つ引き」を追記しました。どうぞご覧下さい。 https://note.com/soh_igarashi/n/nac35f19f15de 第一部完結までもう少しです。
こんばんは。紅梅の盛りを迎えました。 本日、拙作『Art of Life I:生きるための遺書 第一部 後編』に第十章を追記しました。お付き合い頂けましたら幸いです。 第一部は第十三章で完結の予定です。近日中に公開します。
先日投稿しました『Art of Life I:生きるための遺書 第一部 後編』を改訂しました。間違いなく質を高めることができました。向き合って下さる方がいらしたら、嬉しく思います。 第八、九章についてはこれで底本とし、第十章以降は近日中に発表する予定です。