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考えごとがやめられない私の入眠法 〜私とポッドキャスト

昔から、眠りに落ちるのが苦手だった。
大学生のとき、バイト先の更衣室で「どんなふうに眠りに落ちますか?」といろんな人に聞いていた記憶がある。

答えはさまざまだ。
何の苦労もなく、「気づいたら寝てますね」という人が結構いたのには驚いた。音楽を聴きながら寝るという若い子も多かった。「真っ白な部屋にいる自分が、どんどん沈んでいく感覚を想像するんです」と教えてくれた後輩もいた。

音楽も落ちてゆくイメージも試してみたが、なかなか眠れなかった。
もちろん好きな音楽を聞くわけだが、静かな部屋でベッドに横たわって聞いているので、いつも以上に歌詞や各楽器の動き、歌い手の息づかいなどがよくわかって、妙に感動してしまう。涙を流すこともあった。
単調なイメージは、余計な考えごとを脳内に誘いがちである。そう、私は考えごとをしてしまうから眠れないのだ。頭の中を空っぽにすることが、私にはとても難しい。

そんな私がスムーズに入眠できるようになったのは、ポッドキャストのおかげである。私が寝る前に聞くのは、もっぱら雑談系ポッドキャスト。くだらない四方山話を延々としてくれるタイプの番組を聞いていると、いつの間にか眠っているのだ。

頭を使わなくても読めるような軽いエッセイを読みながら寝ていた時期もあるが、本を読むとなると明かりが必要で、目が冴える原因になる。
同じポッドキャストでも、難しい話やためになる話を聞いていると、頭が冴えてしまう。
その点、ためにならないポッドキャストはいい。カフェで隣の客同士の会話をこっそり聞いている感じだろうか。一度耳にしてしまうと自分の読んでいる本の内容は頭に入ってこなくなるが、待ち合わせ時間になれば席を立つのも大して惜しくない、という程度の雑談を、ポッドキャストはいつも何度でも提供してくれるのである。

考えごとをする隙を与えないながらも、続きが気になって眠れないということもない。暗い部屋で目をつむって聞けるので、本を読むより眠りに落ちやすい。うとうとと眠ったり起きたりを繰り返しても、巻き戻さなくても話についていける。あとは話をどこまで覚えているか、つまり何分くらいで自分が寝ているかを翌朝分析して、それより少し長めにタイマーをセットすれば完璧だ。

私と同じように、考えごとをしてしまって眠れない人がいたら、ぜひ試してみてほしい。



寝る前におすすめの、私の好きな雑談系ポッドキャスト3選を紹介します。

(1)池袋交差点24時
今1番聞いています。ザ・コレクターズというロックバンドの加藤ひさしさん・古市コータローさんの雑談です。私もコレクターズは知らなかったのですが、iTunesのレビューが星5つだったので聞いてみたらどハマりしました。アラウンド還暦のおじさま方の昭和話、ロックバンドの日常、東京VS埼玉の話などが気になった方はどうぞ。13年続き、iTunesの賞を何度も受賞している人気のポッドキャストです。

iTunesで聞く(シーズン9)

YouTubeで聞く(すべての放送)

(2)東京カリ〜番長のM響アワー
私が「ポッドキャスト」という存在を知るきっかけになった番組。カレー界にその名を轟かすカレー研究家の水野仁輔さんと、東京カリ〜番長のリーダー・伊東盛さんの雑談です。ほぼ日刊イトイ新聞のカレー関係の記事で、M響アワーにも触れられていたのが私が知ったきっかけでした。前半は「カレーの話は一切しない!」がモットーのフリートークですが(たまにしているけれど)、後半のリスナー投稿コーナー「カレーの思い出」もホロリとしたりクスッとしたりで楽しいですよ。

iTunesで聞く

(3)三十代あずましくない乙女たち
「あずましくない」は北海道の方言で「落ち着かない」という意味だそう。タイトルの通り、北海道在住の30代乙女たち、イチガキさんとありあどねさんの雑談です。女友だちとおしゃべりしているような感覚になります。道内旅行などの北海道トークも楽しい。残念ながらもう終わってしまったポッドキャストなので、iTunesではなくファンサイトのアドレスを貼っておきます。イチガキさんが旦那さまと配信されている「どしゃみなふたり」も大好きな番組です。

あずおとwiki

どしゃみなふたり(iTunes)

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