見出し画像

ここから自分という人間を立ち上げることはできる|日記(6/2-6/5)

6月2日(日)
休日。目覚めて一時間くらい布団でダラダラして起き上がる。遅く起きてきた夫に「おはよう」と言われた時に別の話をしていたら、後から「さっきおはようって返してくれなかった」と拗ねられた。少し機嫌を損ねていたようだったので誤ってから大丈夫?と聞くと、寝すぎで逆に調子が悪いとのことだった。朝ご飯にはやみつききゅうりと焼きおにぎり、昨日焼いた鮭を半分こして出した。すると夫がみるみるうちに元気になり、「やっぱり食べること大好き!」と話していた。元気になって良かった。食後は夫は掃除、私はお香を炊きながらnoteを読んだり書いたりする。お昼は夫と共にフードコートへ。私はハンバーグ。夫はつけ麺を注文。生理前でお腹が空いており黙々と食べる。食後は図書館に立ち寄り、本の物色。家に積読があるからとりあえずスルーした。午後は気になっていた『ラブイズブラインド』の続きを二人で観る。夫は元気にカフェに出かけて行ったが、私は眠かったので家でゴロゴロしていた。ソファで横になりながら、植本さんと滝口さんの往復書簡『さびしさについて』を読了。生活の中で考え込んでしまう表現者二人の言葉が、私をそのまま肯定する。夜ご飯には夫が唐揚げを作ってくれた。お腹の調子が少し悪かったのも吹っ飛ぶくらい美味しかった。もう会えない実父の方の祖母が作ってくれた唐揚げと同じ味がした。

元気が出る朝ご飯

6月3日(月)
早く目が覚めてしまって、少々寝不足。「心に鳥を飼って」という夫の言葉を胸に出勤。バスを待っている間、青くなってきた山の新緑を眺める。今日は先輩がおらずやることがあるか不安だったが、なんだか午前中はいつもと同じ経理の仕事があったので安心。お昼、いつものように本を読んでいると上司から「何の本読んでるの?成瀬も天下取ってたよね」と言われて、この人本読む人だ気付く。去り際に「また本の話しよう」と言われて嬉しくなる。最近読書に熱が入らなくて悩んでいたけど、昼休みに読み始めた『ここはすべての夜明けまえ』の主人公が、同じ97年生まれで熱くなる。難しいSFの話かと思っていたが、複雑な家族関係や体調不良の逃避としてボカロや映画などのカルチャーが物語に散りばめられており、心を鷲掴みにされてしまった。午後も社長に事務の仕事を教えてもらうなどしていたら、あっという間に退勤時刻。バス停までの坂を降りながら、物語に出てきたOrangestarさんの『アスノヨゾラ哨戒班』と『DAYBREAK FRONTLINE』を聴く。イントロから胃が熱くなる感じがして、毎日ボカロを聞いていた中学時代の自分に聞かせてあげたかったと思ったけど、リリースされたのが2015-2017年だった。しかしこれまた同い年でこれほど素晴らしい曲を作る人がいるとは。スーパーを経由し、家に帰って豚バラ大根と大根と油揚げのお味噌汁を作る。今月は週3勤務だから、料理に力を入れたい。夫は細かいところまでよく見てくれるから、「油揚げの切り方がいいねぇ」と言ってくれる。ボカロ好きの夫に「Orangestarさんって知ってる?」と話すと、すごく好きなボカロPだったらしく、YouTubeの画面を開いて熱弁してくれた。昔、私は家のパソコンを開いて一人孤独にボカロを聞いていたけど、今こうして好きな人と同じ曲を共有できるのはいいなぁとしみじみ思う。夫おすすめの『快晴』も聴いてみよう。

豚バラ大根とお味噌汁

6月4日(火)
休みだけどいつもと同じ時間に起床。支度を済ませて脱毛に向かう。夏っぽくなってきた空が綺麗で、駅に着くなり写真を撮った。脱毛は全6回コースのうちの最後で、お金払って痛い思いをするのもこれで終わりかと思うと感慨深い。相変わらず看護師さんは優しくて、全身の毛の処理をさせてすみませんという気持ちになる。2時間の施術を終えて、地域最大の無印に寄る。以前から気になっていたチェック柄のワンピースを購入。その後、お気に入りの和風カフェに立ち寄り、一人でお昼ご飯。自分だけの食事にお金をかける習慣がなかったけど、今日は頑張ったので大好きなジェノベーゼを食べた。平日で店内が空いていたので、そのまま『ここはすべての夜明けまえ』の続きを読み進める。思う存分リフレッシュした後は、図書館とスーパーに寄って帰宅。島本理生さんの本が無性に読みたくなって、二冊借りた。大久保さんのポッドキャストを聴きながら、今夜の料理と明日の仕込み、洗濯物畳みをする。不思議と家事は苦にならない。夜ご飯は昨日のお味噌汁とネギ塩ダレチキン。夫が今日も美味しそうに食べてくれた。彼は仕事でまた新たな役割を頼まれたらしい。最近忙しそうだけど、着実に彼の才能や努力が認められているのが伝わる。「上司が、これ奥さんにって」と言って、お土産のお菓子を頂いた。その上司は一度お会いしたことのある推しのイケおじなので、黄色い声を上げながら受け取った。食後はどうしても『ここはすべての夜明けまえ』を読み切りたかったので読書。思っていたより主人公がずっと狂った父の影響を受けていて、その上でどう生きるかという思考に着地している点に、人間らしさを感じた。私は実父から受けた性被害のようなスキンシップについて打ち明けられたのは、夫だけだった。ただ、どういう親、どういう過去を持つにしろここから自分という人間を立ち上げることはできるのだと思う。読書中、夫がBGMにポストロックのプレイリストをかけてくれていたので集中して世界に入り込むことができた。

一人でも食べたいものを食べるのは大事

6月5日(水)
5時半に目が覚めたけど、アイマスクしたら時間まで二度寝できた。昨晩、寝る前に夫が「好きだよ」と伝えてくれたので、私も好きだよと返す。彼を見送ったあと、伊藤亜和さんのポッドキャストを聴く。彼女の言葉に興味があるのと同時に、noteをきっかけに活動している点にはすごく羨ましい気持ちになってしまう。出勤すると、東京から指導のために女性社員の先輩が来てくれていた。今日は事務所で二人作業。仕事が早いと褒められ、お世辞でも嬉しくなってしまう。年も三つ上で割と近く、最近結婚したという共通点もあり、話に花が咲く。なんと夫が同い年であり、結婚と同時に同居を開始したという点も一緒でびっくりしてしまう。先輩は「絶対に同棲より結婚がいい」という意見で熱弁しており、話を聞いているうちに結果的に私もこれでよかったのだと思うことができた。話す言葉から「もしかして関西の方かなと思ったんですけど、「〇〇してはる」とおっしゃっていたので京都ご出身ですか?」と聞くと、関東でそこまで細かく言い当てる人を初めて見たと喜んでくれた。出身は大阪だが学校はずっと京都だったらしく、友人の影響で二か所の方言が融合しているらしい。言葉に興味があるので、方言の話は中々興味深い。仕事をしつつお互いの私生活の話もできて、友達のように話せたことが嬉しかった。明るい気分のまま帰宅して、ラタトゥイユとベーコンと玉ねぎのスープを作る。煮るのに時間がかかるから、昨日野菜を切っておいてよかった。かなり美味しくできて、「もしかして、料理得意かもしれない」と言うと、夫に「だから君は料理得意だってば!」と言われる。彼に今日の先輩との会話を伝えると、ところどころで「いや、梅田と大阪は同じだよ」「それ、100人じゃなくて1000人じゃない?」などと、地名や数字の粗を指摘される。いつもだったら平気かもしれないが、生理前なので「先輩と話して楽しかったっていうニュアンスを伝えたかったのに、マジレスしないでよ!」とイライラしながら返してしまう。喧嘩という喧嘩はしたことはないが、こういう小さな食い違いはある。それでも最後は笑ったりくっついたりして終わるので平和である。寝る前には蟠りもなくなって、仲良く眠りについた。

夏野菜のラタトゥイユとコンソメスープ

〈月曜日に出会った曲〉

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集