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患者さんの抱える悩みとその解決策
前回noteを書いてから、4ヶ月ほど経ちましたが、その間に、お世話になったデザインコンサル会社のインターンを卒業し、「株式会社UMed」というヘルスケアスタートアップでプロダクトデザイナー兼医師の形でフルコミットすることが決まりました。
入社した経緯
元々私は糖尿病内分泌内科医で、様々な理由で良い医療を受けれず病気が進行してしまう方に何かできないかと考えていました。
UMedは日赤医療センター勤務時代に同僚だった牧先生が、CEOの李龍珠さんとCTOのカカール明良さんと3人で始めたヘルスケアサービスの会社です。私は9月ごろから少しずつ仕事を手伝っていました。
UMedとは
会社の理念は、「徹底的にユーザー目線に立った医療サービスを届けること」。
「どうしたら患者さんの負担を減らせるか?」ということを常に考えている会社です。
現在は具体的に、在宅診療を中心としたクリニック、訪問看護ステーションの運営とアプリなどのシステム開発を行っています。
難易度は高いですが、本当に楽しくて、楽しくて。それは、会社のメンバーが本気で医療をもっと良くしたいと思っているからなんですよね。雑談しながらもつい仕事の話をしちゃうくらい医療に熱い、そんなメンバー、文化が早速根付いているのがUMedです。
また、開発チームは多国籍軍で構成されており、世界標準のアプリを作ることを考え動いています。もちろん国によって保険などシステムがかなり異なるため、ローカライズはとても重要ですが、世界をみてサービスを作ることは、よりよいサービス設計を行える可能性がかなり広がると思います。
私の役割
そんな環境の中、私はプロダクトデザインに軸足をおいて働いています。
「プロダクトデザイナー?」とはじめ分からなかったのですが…CTOのカカールさんが、「美和さんのやっていることはUXデザイナーではなくてプロダクトデザイナーだね」とポジショニングしてくれたので、そう名乗ることにしました…!
A UX designer will identify the problems, and a product designer will propose solutions
引用文では、プロダクトデザイナーは課題解決をすると書いてあります。
デザイナーとして歴が浅い私にこの役割を行うチャンスを会社がくれたのは、医療のドメイン知識があったからに他ならないのですが、…難しいのが、医師としては「こうであったら患者さんのためになるのに…」と思っていることが、患者さんは特に困っていないこと、強烈なペインではないことだったりすることです。
ただ、本当に困っていることや正解は患者さんから聞くことはできない。私達がやるべきは、患者さんの抱える悩みを汲み取った上で、サービスとして提供することです。
とても難しいですし重みを感じますが、やりがいは十分。1人でも多くの方に良い医療を届けられるようがんばります。