【週末選書】漠然とした不安に、寄り添ってくれる本。
「クウォーターライフクライシス」という言葉を知っていますか?
2001年頃から提唱されるようになった、
20代後半から30代前半の女性の多くが経験する、幸福度が下がる現象のことだそうです。
仕事、恋愛、健康、将来…。
人生のターニングポイントのような出来事に数多く出会うこの年代。
漠然とした不安を感じてしまった時、寄り添ってくれる本を選んでみました。
①「週末、森へ」
全体的に優しくてほんわかした雰囲気ですが、たまにチクッとした出来事が起きます。
日常生活中で感じたことのある、小さいけれど確実に心を傷つける出来事。
大人になっても苦しいこと、傷つくことはある。
そんな気持ちに共感してくれるだけで、救われることってある気がします。
②「簡単なことではないけれど、大丈夫な人になりたい」
こちらは韓国の作家さんのコミックエッセイです。
可愛らしい絵で読みやすいのですが、
自分に対しての厳しさだったり、
心の不調、
仕事や生活についての悩みなど、
作者が一つずつ解決していく姿に勇気をもらいました。
③「独立記念日」
いくつもの短いお話が関連しあう、連作短編集。
読み終わった後には長編小説を読んだ後のような満足感があります。
ままならないことだらけの人生でも、自分自身で選んで、前に進んでいく登場人物の姿に勇気をもらいました。
④「ムーミン谷の十一月」
世界的に有名な児童書、ムーミンシリーズの最終巻です。
なんとこの作品にはムーミン一家は出てきません。
四六時中お掃除をしているフィリフヨンカ、
自分が嫌いで、鬱々としているヘムレンさん。
空想ばかりのホムサなど、
それぞれに生きづらさを感じている登場人物たちがムーミン谷にやってきて、少しの間共同生活をします。
冬の始まりの静かさや登場人物の抱える悩み。
どことなく感じるムーミン一家の温かさと前に進む登場人物の姿に、大人も心が動かされます。
まとめ:少しずつ、大丈夫になればいい
将来を考えて不安になったり、今の自分が情けなくなったり。
そんな感情は本を読んだからと言ってすぐになくなるわけではないかもしれないけれど、
共感したり、安心したりしながらとりあえず今日生きてみる。
その繰り返しでいつか、辛かったことも大丈夫になっていけばいいなぁと思っています。