【詩】ありがとう　

始めたばかりの仕事は

覚えることがいっぱい

要領のいい方じゃない

同じ時期に入ってきた同僚は

ずっと上手くやっている

比較など意味がないと言っても

比較してしまう

要領が悪いのに

意地っ張りなのは

親譲りなのかもしれない

出来ない思いで

心が潰れそうになると

知らないうちに

大事な人にまで

当たり散らかしてしまう

そんな日の翌日は

自分の方が落ち込んでしまって

これがわたしの悪いループ

要領の悪さをバカにされている

そんな気がして

強く出て負けないようにする

もっと悪いループに

温かい目で見てくれた人にまで

傷つけるような言葉で

嫌悪感を与えたところで

物事は何一つ上手くいかない

馬鹿にされたくない

カフェの窓辺でスマホを持ちながら

外の緑を見ている

何やってるんだろう

涙がつたう

手を貸してくれた人に

素直に言う

ありがとう

勝ち負けじゃない

心からの

ごめんね

心が軽くなった