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【詩】星の川

家にいる

苦いコーヒーを飲みながら

苦い日を思い出す


スイッチを押す

流れて来る曲は

心落ち着く安定剤

今日は甘いコーヒーを飲みたい

いつものコーヒーに

砂糖を加える


目を瞑ると

星々の川が流れる

皮膚からも感じる

幾層にも重なる

音の星


自分で作っていた

部屋の空気

濁らせていたのは

どこかの誰かではなく

持ち帰り

滲ませていた自分


希望通りにはいかない

皆が優しいのは現実とは違う願い

不条理などいらない

平和であればいい


雑音ばかりが多すぎて

無垢な風は暗い嵐になる


望んでないことばかりが

昨日も今日も

明日はそうであって欲しくない


一人でいる川のほとり

夜になるまでずっと

何をするでもなく

流れを見る


ノイズが心を砕かせ

呼吸まで浅くなる

一人でいるのがいい

惑わされるのは

もう十分

暗い中で対岸を見る

暗がりに

何かがある

揺らめく何かがある

その様をゆっくりと

瞬きをしながら

確かめると


ライトを振って待つ人々がいる


苦みのない明日もきっとある





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久住ハル
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