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男性こそメンタルケアが重要

「職場の施設長が鬱で休みやから、私の仕事量3倍になった」

こんな一言から、その日の施術が始まりました。

よくよくお話を聞いていくと、数日前までは元気に出勤されていたようなのですが、張り詰めていた糸が切れたようにダウンしてしまったようなのです。

僕も過去に同じような経験があるので、その施設長の方に共感していました。

「その施設長は男性ですよね?」

僕のほうから患者様に質問をしてみた。

「なんでわかったんですか?」とすこし驚くように彼女は答えました。

男性の方ならば理解していただけると思うのですが、職場で本音とか世間話的な会話ってあまりとらないですよね?というか、仕事の話以外に何話せばいいのかわからないですよね?

本屋に行くとビジネス書のコーナーに「一流の雑談力」とか「途切れない会話術」みたいな、日常のコミュニケーションに関する本が並んでいます。

そのような類の本を見ると「女性には売れないだろうな」と思います。

なぜなら、女性はコミュニケーションの基礎能力が男性に比べて高いから、わざわざ本を読み込んで「雑談をしよう!」だなんて考えないと思うからです。

全員とは言えないが、多くの女性の方々は会社で仕事関連の会話もできるし、その流れで自然と雑談に入り、今の自分の気持ちや負担になっていることを伝えることが可能なんだと思う。

だけど、男性はそこまで上手く話せないのではないかと感じる。


特に男性が苦手だろうと感じるのが相談です。

上司から「些細なことでも気になることがあればすぐに相談してね」と声を掛けられていたとしても「何を相談すればいいのかわからねー!!」となる。

報告も連絡も完璧にできるのだが、なにを相談すればいいのか本当によくわからない。わからないことがあればGoogleで調べるし、ちょっとした質問ならば「これどうやればいいですか?」くらいで済んでいる。

だからこそ、、

相談ってなに?
愚痴とか弱音をぶつけていいってこと?

いやいや、、
さすがにそれは、自分の無能さを露呈することになるからやめておこう!
それに、愚痴なんて言うもんじゃない!

みたいな感じで、変なプライドが邪魔をして多少のストレスや悩みは我慢を選択する男性が多いと思う。特に第一子の長男はこうなりやすいと思う。

そして、役職が上になればなるほどこの傾向は強くなる。

職場で胸の内を話せないのであれば、家庭で奥さんに話せばいいじゃないと女性は考えるでしょう。

確かに、それは一理ある。

だけど、リアルなことを言うと、一番身近な人だから本音を言えない。

なぜなら、一番弱みを見せたくない人が奥さんや子供だからだ。

会社でも家庭でも自分の本音をなかなか打ち明けずに、堪えて、堪えて、堪えているうちに、小さな出来事がトリガーとなってノックダウンするのが男性の健康を悪化させるパターンだと思う。

では、どう解決していけばいいのか?


1つ目は、コミュニケーションがとりやすい会社にする。

これは簡単ではないことを理解しているのだが、やはり大切であると思う。
飲み会をすればいいとか、会社でのイベントを増やせばいいと言っているのではなく、社員のみんなが単純に声をかける回数を増やせばいいと思うのです。

簡単にいうなよ!って思われるかもしれないけど、難しく考えてアプローチに時間がかかるようならば、王道でいくのが最もいい解決策だと思う。

やりたくないことを遠回しに難しく考えるのを僕は嫌いだ。

だから、、

〇〇さん、おはよ! 調子どう?
〇〇さん、おつかれ! なんか面白いYouTubeチャンネル無い?

こんな感じで、きっかけなんて何でもいいと思うし、会話の始まりなんてなんでもいいと思う。そして、会話が続かなくてもいいと思う。

仲間に少しでも関心があることを示しあうことが必要だと思う。

話しかけることができる人は話しかけてみるのがいいし、話しかけるのが苦手な人は、話しかけられやすい雰囲気でいればいい。

これこそ、簡単にいうなよ!って突っ込まれるかもしれないけど、健康で過ごす環境を作り上げることは、難しくはないけど「簡単ではない」と覚えておいてください。

「社内は安心できる空間なんだ」この空気感を全員で出すことが大切だと思います。

2つ目は、1人になる時間を作ること。

男性は一人になる時間や空間がないとしんどくなっちゃうのです。

「ほっておいてくれ」といわれたら放ってほかないといけません。
コッチから手を差し伸べてあげないと!と思い絡みに行くと、鬱陶しいと感じられるでしょう。

ただ静かに過ごしたいときもあるのです。

家に帰ると優しい奥さんがいて、かわいい子供たちがいる。
もちろん癒される環境ではあるのですが、そこに静けさがないので落ち着くことができないのです。

だから、お父さんは帰り道に一杯飲みに行くのです。
男には第三の場所が重要なのです。

「行きつけのお店を持つ」「サウナに行く」「ランニングをする」こんなこともすべてセルフケアにつながります。

※だけど、ほどほどにね。

3つ目、表現する場を持つ。

人と話し自分の考えをオープンにできることが理想的ですが、話すことが苦手な場合もあるでしょう。

だったら、ノートに日記を書いてみるのもありだし、Xにツイートすることも、ブログを書くことも、音声プラットフォームで話すのもありです。

アクセス数が少なくても、イイネ!がつかなくていいのです。
大事にするべきことは、出すという行為です。

感情もウンコも出さないとすっきりしないのです。
溜めることは体内で過剰な腐敗を生みます。

だから、あなたの思いを出せる場所を作りましょう。


今日は男性のメンタルヘルスを話題に挙げてみましたが、交流は人間の健康にとって欠かせないものです。

コロナが蔓延してから、交流を持つ機会が減った事実もあり、一人きりで過ごす時間が長くなった方も少なからずいるでしょうが、その状況を解消させることにエネルギーを注いでみてください。

生産性のない、どうでもいい会話を大切にしてみてくださいね。

実はその時間が、健康に大きく役立っていますよ。

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